このチャートは上昇トレンドか下落トレンドか問題 を考えるこのチャート、上昇トレンドに見えますが、
・もっと長い時間足で見れば下落トレンド
・もっと短い時間足で見れば下落トレンド
という状況です。
果たして、トレンドは上昇下落どっちなの?
確かにトレンドが長期的に発生し、安定トレンドに入っているものは上位足に従うのが理にかなっていますが、年がら年中いつもその見方が正しいとは限りません。
現在のダウのように長期間下げていたものが一旦下げ切って上昇を始めた場合、しばらくその流れが続きます。
この瞬間の1時間足では上昇トレンド。
しかしトレンドの最先端を作っているのは1分足や5分足といった短い足、極論秒足が作っています。
1分足が強い下落トレンドに入っていれば、1時間足が上昇するわけがありません。
ですから上位足トレンドに従うなら、短期足が1時間足の方向に揃うのを待つ必要があります。
ですが、
実は今、既に1時間足の上昇トレンドが終わっていて、これから日足週足の下落トレンド方向に転換するのだとしたら?
その方法で利益が伸びることはない、という事になります。
ですから状況に応じありのままに分析を行い、どちら側にいつポジションを持つのか決めなければなりません。
トレンドがどっちか、ということとポジションをどっちに持つのか、ということは波の進行度合いや過熱感で変わってくるのです。
(そもそもトレンドというのはこのような転換かもしれない場面では、見ている時間軸で変わってくる)
見方によって(見え方によって)戦略が変わってくるので、このような銘柄は取引が難しい銘柄、と言えます。
今現在の私の戦略は、上昇波の数を使い、短期的中期的に過熱気味で6ヶ月線による抵抗帯に近づいてきたので展開次第では高値を売りたいと考えています。
それは、黄緑の6ヶ月線や赤の1年線で待ち構えるショート勢の立場に立った考え方です。
同時に、紫の24時間線を基準にしているロンガーの立場に立てば、この場面は押し目買いを考える場面、という事も理解しています。
そうなると、どんな時にエントリーしておけば、どっちに転んでも利益を出せるか?という事を考える必要があります。
理想的には黄緑6ヶ月線に過熱してタッチ、少し食い込む上昇があり、高値切り下げかダブルトップ形成で下げに入ったら短期足でショートエントリー。
これがシナリオの1つです。(複数シナリオは考えておきます)
Dowtheory
【コラム】相場は"3"がお好き昔、「紳士は金髪がお好き」というマリリン・モンロー主演の映画がありましたが、同じようなタイトルで相場にまつわる”3”という数字についてまとめてみました。
頭の片隅に入っているか否かで、相場の見方が変わってくると思います。
三尊/逆三尊
相場に触れている人であればビギナーからベテランまで知らない人はいないのではというほど有名なチャートパターンですね。
それぞれ上げトレンドからの転換、下げトレンドからの転換を示すサインとして知られています。
トリプルトップ/トリプルボトム
江戸時代に考案された日本発祥のテクニカル分析手法である坂田五法でも三山三川という同じ概念がありますね。
3つの山をつけて下落、3つの谷をつけて上昇するというパターンです。
三尊/逆三尊との違いは中央の山が一番大きいかどうかです。
あくまで個人的な印象ですが、三尊/逆三尊が天井圏や底値圏、チャネルやトレンドラインの近辺で出やすいのに対して、トリプルトップ/トリプルボトムは下げ相場での踊り場、上げ相場の踊り場で発生しやすいという印象があります(下記の例参照)。
自分はこのようなレンジからのブレイク前のサインとして使っています。
例: 上昇の踊り場でのトリプルボトム ポンド円15分足(2021/02/16)
坂田五法には三空や三兵といった分析方法も登場し、3という数字がかなり意識されていると言ってよいでしょう。
三段上げ(三段高下)
上昇相場では大きな3回の上げで天井をつけて上げ切ったと判断し、その後は下降相場となり、同様に大きな3回の下げで底を打つという考え方です。
波動理論で有名なエリオット波動では相場は上昇5波、調整3波のサイクルを繰り返すと言われていますが、上昇5波も三段上げと同じ考えですね。
ダウ理論におけるトレンドの3フェーズ
19世紀に考案されたダウ理論ではトレンドは以下の3つのフェーズで推移していくという概念を提唱しています。
・アキュミュレーション(accumulate:蓄積): 一部の機敏な投資家が資本を投下するフェーズ
accumulateは蓄積という意味なので、一部の先見の明のある投資家が買い集めているフェーズです。
・パルティシペーション(participate:参加): participateは参加です。つまりトレンドを察知した投資家やテクニカル分析を用いた投資家が参戦してくるフェーズとなります。
・ディストリビューション(distribute:分配):トレンドが過熱してきて、先行する投資家が利食いを行う時期です。
トレンド初期の蓄積:買い集めに対して、分配:売りさばきのフェーズとなります。
Distributeは何か保有しているものを配分するというものですが、トレンドの初期から参加していた投資家が保有する資産を、最後に参加してきた投資家に売りさばいて手仕舞いをする、というニュアンスです。
3つのフェーズで推移していくというのは三段上げと同じ考え方ですね。
日米異なる国で考案された異なる分析手法が同じ数字に着目して考えているのは興味深い点です。
実社会でも、3度目の正直、石の上にも三年、3年目の浮気、若者はなぜ3年で辞めるのか?
といったように3にまつわるエピソードは多いですよね。
3は僕の投稿で度々登場するフィボナッチ数でもありますし、自然界に存在する人間の活動のリズムに働きかける数字なのかも知れません。
【コラム】押し安値まで押す、戻り高値まで戻すという視点今回は小話的な内容で、掲題の件について書いてみようと思います。
ダウ理論の概念の一つである押し安値・戻り高値ですが、レートはこの価格まで押す、戻す動きをしやすいという話です。
・反発・反落のポイントが見極められるようになりたい
・良いポイントでエントリーできたのに利確ポイントがわからない
という方には参考になるかもしれません。
下のチャートはユーロドルの1/6時点の日足チャートです。
ユーロドルを監視している方はご存知の通り、レートはこの後下落していきます。
ここに1時間足、4時間足、日足の押し安値を表示してみます。
このような感じ⏬です。
<日足>
この後の動きを少し細かくして1時間足に落として見てみましょう。
<1時間足>
各時間軸の押し安値で反発していることが見て取れると思います。
・赤の丸のポイントが現在続いている下降波の始点です。
・ここから下落した後、まず1時間足の押し安値で反発(青の丸)して、戻しを経てからの下落で1時間足の押し安値を割りました。
・その後4時間足押し安値まで下げますが、そこで反発上昇して、今度は1時間足の押し安値があったラインにレジスタンスされて下落。4時間足の押し安値を割ってきました。
・その後レートは一旦上昇するも、4時間足の押し安値が抵抗として機能し反落。日足押し安値まで下落した、という一連の流れが確認できると思います。
押し安値は強い買いが入ったポイントであるため、レートがその付近まで押してくれば再び買いが入りやすいという習性があります。(戻り高値についても同じ考え方)
この習性をトレードに生かして、
・押し安値までを一つの利確ターゲットにするのもいいですし、
・逆張りを狙う際の起点として捉えるというのもアリですね。
どこが重要な水平線なのかわからないという方は、最低限この押し安値だけは注視しておくのも有効でしょう。
【7203 トヨタ自動車】日足 ダウ理論、チャネルライン、移動平均線から見た今後の見通しTSE:7203
今回はトヨタ自動車を
・ダウ理論
・チャネルライン
・移動平均線
の3つの観点からいきます。
2月から3月初旬にかけて大きく下落してから3月13日に底をうっている。
・ダウ理論の観点から
上昇トレンドにおいては
前回の高値、安値共に上昇しなければならない。
その点でみると黒丸で示した通り、
高値切り上げ、安値切り上げでダウ理論は成立していると言える。
ダウ理論は
「トレンド転換が決定的になるまでは続くものと判断すべきである」
「トレンドは出来高でも確認されなければならない」
など
他の条件もあるが
今回は一番重要とも言える高値切り上げ(切り下げ)、安値切り上げ(切り下げ)にスポットをあてて考えている。
・チャネルラインの観点から
チャネルラインはトレンドが強くなっているのか弱くなっているのかという、トレンド転換の予兆を感じとるものである。
具体例でいうと
当初引いたチャネルラインより大幅に切り上げて上昇している場合にはトレンドは強くなっていると言える。
反対に当初引いたチャネルラインの上限に満たない場合(未達)にはトレンド転換の予兆が感じられる。
今回のケースでは
6/8の高値がチャネルラインの上限に達せず下落していることから後者となる。
よってチャネルラインの観点からは下方向と予測する。
・移動平均線の観点から
2月から3月初旬にかけて形成された下落トレンドからの転換の動きはあるものの、5日EMAは200日EMAの抵抗を受けて反発している。
現状、明確な下落トレンドへの再転換の動きはないが、もみ合いもしくは下方向の可能性が高いと見て取れる。
今後はEMAが上から長期、中期、短期とパーフェクトオーダーをきれいに描くかを注視しておく必要がある。
パーフェクトオーダーとは
①上から短期、中期、長期となった場合
②上から長期、中期、短期となった場合
のことをいう。
①では上昇トレンドになることが多い
②では下降トレンドになることが多い
まとめ
ダウ理論の観点からは上方向継続
チャネルラインの観点からは下方向
移動平均線の観点んからはもみ合いもしくは下方向
であり、総合的には下方向の可能性が高いと考えられる。
EURUSD 日足 長期のドル高相場から切り返し出来るか【過去分析】
2018年5月から続いていたドル高相場は200日EMAにサポートされる形で安定下降。
その後黒丸時点で更なる安値更新をするも、一旦2019年3月9日に青丸まで反発。
ところがコロナショックの影響によりドル需要が高まり急激なドル高へ、再び安値更新となった。
【現状分析】
青ラインで引いた三角保ち合いから上にブレイクするも、再び800EMA付近で反発を受ける。
2020年6月10日に赤丸の価格をつけるも前回高値である青丸の高値更新ができないでいる。
【将来予測】
ローソク足は、長期の下落トレンドからは脱して200日EMAも上回る水準に現在ある。
しかし、前回高値である青丸を更新できていない点が気がかりではある。
シナリオとしては
① 赤丸、青丸をクリアして完全上昇トレンドに入るパターン
② 赤丸はクリアするものの青丸に届かず(未達)、再び下目線へいく展開
③ 赤丸に達せずレンジ、もしくは下目線の相場展開
の3つを想定している。
一般的に一度目につけた高値をスルリと超えて行けるなら上昇力は高いと言える。それから考えると、現在の相場ではあまり上昇へのパワーはみられない。(現に直近2週間ほどはもみ合っている展開である。)
それを考えると③の可能性が高いと考える。
その次の可能性としては②と考えている。
少し目線を変えてみると、直近2週間は上下を繰り返しており、このまま三角保ち合いを形成する可能性がある。
この場合、従来のトレンドが継続するケースが多いので一気に上抜けするパターンも考えられなくはない。
いずれにせよ、過去と比べるとボラティリティが高くなっている為、リスク管理を怠らないことが肝要である。
ダウ理論にもとづくトレンドとは?今日のFXBTC BitFlyer 1時間足 を用いて
ダウ理論にもとづく「トレンド」を説明していきたいと思います。
トレンドという用語自体、ダウ理論の中の一つの用語を示しています。
よってここからは、"ダウ理論にもとづく「トレンド」"を"トレンド"と記載します
ダウ理論ではトレンドを以下のように定義しています。
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・ 上昇トレンド
次の主要な高値は前の主要な高値より高く、
次の主要な安値は前の主要な安値より高い。
・ 下落トレンド
次の主要な安値は前の主要な安値より低く、
次の主要な高値は前の主要な高値より低い。
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(トレンドの定義に際して参考とした書籍:投資の王道(日経BP社 著者:新井邦宏)
今回のケースでは
上昇トレンドの定義である
「次の主要な高値(オレンジ)は前の主要な高値より高く、
次の主要な安値(青)は前の主要な安値より高い」に当てはまっています。
よって上昇トレンドが発生していると言えます。
上昇トレンド時の主要な安値を結んだ線、
下落トレンド時の主要な高値を結んだ線は
トレンドラインと呼ばれます。
今回でいうと紫の線が該当します。
(なお今回は5月3日を境に2本のトレンドラインを引いています。
これは上昇トレンドがこの時点を境に加速していることを示しています。)
裏を返せば
次の主要な高値(オレンジ)が前の主要な高値より低かったり、
次の主要な安値(青)が前の主要な安値より低い場合には上昇トレンドに該当しません。
(右上のチャート)
なお、トレンドの定義にある、"主要な"高値、安値とはどのようなことをいみしているのでしょうか?
これは大きなヒゲが出た場合は、その高値、安値は例外として外して考えてもいいですよ、という意味です。
つまり、あまり厳密に考えず、 まずは安値、高値を見てトレンドを把握することが大事 、ということです。
今回はこれで終了しますが、
テクニカル分析の基礎から
しっかりと解説していきますので、よかったらまた見て下さいね^_^