日経平均は大底圏日経平均は、世界的なショック安で、20000円の節目、一昨年年末の最安値18948円を下回り安値18897円を付けた。CFDでは3月9日の夜18518.5の安値をつけ2017/4以来の安値水準になりそこから本日19837円まで値を戻している。
原油先物が一時33ドル台を回復し、朝方にロイター通信などが「トランプ米大統領が給与減税などの経済対策を検討する」とのニュースも好感した。また、安倍晋三首相は昼の政府・与党連絡会議で、新型コロナウイルスの感染拡大に関し「各国の当局や日銀とも連携を密にしながら、必要とあれば主要7カ国(G7)、20カ国・地域(G20)の合意に沿って、適切に対応していく」と語ったことも好感材料とされた。
本日2番底を固めたとするには早いかもしれないが、底値圏の確認はできてきたのではないだろうか?
今回の底値の目安としてはどのようなものが考えられたのだろうか。
ショック安の場合には騰落レシオ、サイコロやRSI等のテクニカル指標は売られすぎサインは当然出るのであるが、底値感を探る場合はPBRやPERを意識し、また、過去のショック時の安値やショック時に下げた値幅等を参考にして、いつ時点で反転するのかをみて投資判断するしかない。
当面はボラタイルな動きを見せるであろうことから、基本的には5日移動平均線の向きと終値の位置が好転してから投資するのがよいとは思うものの仕込みを開始してもいいと判断する。
1.バリュエーション的な考え
(1)PER的な考察
3/9の日経平均のEPSは1641円でありPERは12倍。歴史的にはショック時は12倍、標準は14倍である。そういう意味では、3/9終値時点でにはかなりの大底であるといえる。
(2)PBR的な考察
3/9の終値ベースでPBRは0.93倍。株価上昇が本格化した 2013 年以降の平均が 1.26 倍である。
日経平均の PBR1倍割れは 数営業日しかない。そういう観点では大底を付けているだろう。
リーマン・ショック時には0.81倍まで低下しているが今回そこまで見るかは投資家の判断による。
2.政策的な底値感
日経によれば、日銀の黒田東彦総裁は3月10日の参院財政金融委員会で日銀が保有する株価指数連動型上場投資信託(ETF)の時価が簿価を下回る損益分岐点について「2019年9月末の保有状況を前提にすると、日経平均株価が1万9000円程度」と述べた。そのうえで「その後の買い入れ実績を踏まえると19年9月末に比べ500円程度切り上がった可能性がある」との試算を示し、現在の損益分岐点は日経平均で1万9500円程度との見解を明らかにしている。政治的にはこのラインが意識されるであろう。
3.過去の安値
2018/12 18948
2017/4 18224円
4 過去の値幅
直近高値24115円に2018年年末のクラッシュ時の値幅(-23%)をかけた18327円
以下のSMBC日興証券のレポートが参考にした。
20/02/28(金)【日本株】Spot Report「当面の日経平均の下値メドと見通し」(2/28)
20/03/06(金)【日本株】Spot Report「日経平均はPBR1倍の攻防」(3/6)
20/03/09(月)【日本株】Spot Report「深刻度を増す新型肺炎リスク」(3/9)