長らく低迷していた金に動きが出てきた。3月の8日と30日にW底を付け、その後3月18日の戻り高値を更新した。チャート分析的には典型的な底打ちの形だ。 金は金利の影響を受ける。金の最大の弱点は持っていても金利を生まないこと。ということは債券金利が高くなっていくと金投資の妙味性が下がっていく。ということで米国10年債の金利が上昇していたのがここ数か月売られてきた原因のひとつだろう。その金利上昇がここのところストップしてきた。それが金が買われやすくなった背景だと思う。 目の前に200日移動平均線がある。その上にはミライ帯が待ち構えている。金の本格上昇にはまだまだ関門がいくつもあるが、長らく脇役に回っていた金がようやく表舞台に戻ってきた。表舞台に戻ってきさえすれば金の注目度は他の商品よりはるかに上だ。 久々に本命登場と...
木材の先物価格が急騰している。 木材価格はラリーウイリアムズが株価先行指標としてチェックしていることで有名。現在アメリカの不動産価格が高騰していることは有名だが、気が付けば東証リート指数も安定上昇を始めた。 景気の拡大を示すものなのか、それともリーマンショックにつながるサブプライムローンショックの再来がやがてくるのか、予断は許さない。 ここからわかることは米市場が過熱しているということ。トレンドフォロワーとしては注意をしながらもこの流れに乗っていきたい。
恐怖指数(VIX)は20以上か20以下かが大きな分岐点と言われる。20を超えているということは市場に不安感があるということ、逆に20を下回れば市場には安心感があるということだ。 そのVIXがついに今月20を割れてきた。 昨年2月24日にコロナの拡大を嫌気してVIXは20を超え、3月にはなんと85.5まで上昇した。これはリーマンショック以来の数値だ。それ以来VIXは1年以上(瞬間風速を除いて)20を割れそうで割れなかったのである。昨年の3月後半から世界の株価は何故か安定して上昇を続けた。しかし、その間もVIXはかたくなに20を割れることはなかった。コロナが終息しない限り真の安心は来ないという恐怖指数としての矜持を示していたのかもしれない。 そのVIXが今月ついに20を下回ったのである。これは1年続いたコロナの不安...
日本の株高を牽引してきたファーストリテイリングがついに天井を付けダウントレンドに変わろうとしている。 今、ミライ帯のところに価格が来ている。ここで跳ね返るか、これを突破するかが目先の注目ポイント。 チャートに波動の線を入れると昨年3月からの変則3段上げとなっているのがよくわかる。3段上げの3段目が逆Cカーブの上昇となっているが、「3段目が逆Cカーブになっているときは気を付けろ!」というのがチャート分析の鉄則。 ※予測の線はこの銘柄が天井を付けるとしたらどういう角度で崩れていくのが基本かという基本形を示したもの。 それより上で推移していれば下がっていてもさほど心配がないと分析する。 今回ファーストリテイリングの下げは予測の線を大きく下回っている。これは下げが急だということを示している。下げが急な場合の今後の展開は二つ。が...
米国の10年債金利と2年債金利の差が加速度を付けて上昇している。 ついに図(D)2016年の高値を超え、2015年以来6年ぶりの高値水準まで来た。 チャートを見ると2013年から3段下げがあり、2019年に底を打っている。そこから現在まで上昇が続いている。つまり2019年に債券から株へのグレートローテーションが始まったとことがわかる。 長短金利差の拡大は今後の景気回復を先読みしている。株式市場にとっては悪い話ではないが、インフレの芽が出だしたというところが注意点。 フィボナッチで見ると6月22日現在で2013年からの下落の61.8%を回復している。ここは黄金比率の数値だ。ここらで一回調整が入るのが基本だが、これを一気に超えると元の価格差まで一気に上昇することもある。 下がってきた角度と現在の上げの角度を比べると現在...
昨年の4月納会で暴落し、その後奇跡の復活を遂げた原油だが3月18日木曜日大陰線で崩れていった。 この下げは昨年4月21日以来の長大陰線となる。 脱酸素の時代にここまで原油が上げ続けたことの方が不思議だが、昨年11月からのリスクオン相場の代表選手がこの原油だった。 ここで原油が天井を打つのか、再度上昇していくのかは、昨年11月から同じく勢いをつけて上げてきた株式相場の今後を占うものとなる。要注目だ。
年の瀬にあたり、月足で日経平均を分析してみたい。 2003年と2008年に7,000円でW底をつけた日経平均はアベノミクススタートの2012年末から上昇をはじめ、現在27,000円に挑戦しているところである。 下落してきた過程を見ると上昇相場の関門がわかる。第一関門が2000年の20,833円、第二関門が1996年の22,750円、第三関門が1991年の27,270円、そして第四関門が1989年史上最高値の38,915円である。とすると現在は第三関門に挑戦中とわかる。 さて、仮定の話だが、もしここを超えたときに第四関門までどれくらいの時間がかかるかを想定してみよう。1989年より前で27000円を超えたのはなんと前年の1988年なのである。つまり第三関門から第四関門まではわずか1年で達成しているのだ。上昇相場は...
<NYダウ週足>2015年~2019年7月1週 NYダウが7月4日独立記念日前日に史上最高値を更新した。独立記念日は休場なので独立記念日を市場最高値という盛り上がりで祝いたいという市場関係者の陰謀ではないかと思ったりする。 チャート的に言うと、史上最高値を更新したというより史上最高値に並んだという感じ。更新は1ドルでも上回れば更新なのだが、チャート的には明確にブレイクアウトしない限り参考記録とされてしまう。そういった意味ではまだ安心できる値位置ではない。 NYダウには27,000ドルという大きな節目があり、過去3回(2018年1月10月、2019年4月)挑戦してきたが打ち破ることが出来なかった。今回もまだつけていない。この値位置をしっかりとした陽線でブレイクしていけるかがポイントだ。ここで売られていくようだと上値に大きな...
金が長期のアセンディングトライアングルから一気に上抜けた。米国とイランの緊張状態が原因などと言われるが、米中貿易戦争等を含めた世界情勢の不安が金に投機資金を向かわせたのだろう。 「有事の金買い」なる言葉があるが、各国の金利の低下、為替では円買いなどあらゆるものが「有事」を示している。 G20では世界経済の下振れリスクが議題に上るだろう。そんな中、6月から世界の株価が何故か上昇し出している。アメリカなどはS&P500が史上最高値を更新するなど株高ムードが再燃している。何故、世界経済に赤信号がともっているなかで株式が上がるのか?FOMCでの利下げを織り込んでいるのだ。 確かに利下げは金融緩和の代表的政策であり、それにより、企業は資金を調達しやすくなり企業活動が活発になる。ということは株が上がるということにつながるのだ。しか...
BTCUSD日足チャート(2018年3月より) 2017年末に天井を付け、昨年1年下げ続けたビットコインが今年2月から上げだして、勢いを増してきている。もはや一時的な動きとはいえない。 ビットコイン。投資商品としてはさまざまな規制が入りむしろ妙味性は下がっているような気がする。しかし、「仮想通貨」から「暗号資産」と名前を変え、世の中に次第に定着してきていることも事実だ。 爆上げする投資商品という位置づけから最先端の金融テクノロジーというふうに目線を変えれば、ビットコインが魅力的なものであることは間違いない。 上図見れば上昇トレンドが帯にサポートされて上昇しているのがよくわかる(赤丸部分参照)。これは安定した上昇トレンドとなっていることの証明だ。そしてついに一昨年の天井からの下げ幅に対して38.2%の戻しライン...
TradingViewの比較チャート機能を使って各国の平均株価を比較してみた。 ・米国NYダウ ・日本日経225 ・ドイツDAX ・フランスCAC40 ・イギリスFTSE100 の5銘柄が上記チャートに表示されている。 スタートは昨年株が大きく下げ始めた2018年10月を起点にしている。その10月の値から何%上昇しているか下落しているかを表したチャートだ。 昨年10月から12月までは各国が足並みを揃えて下がっていたのがよくわかる。その下げ相場が12月26日に底打ちをした。そこから大きく回復してほとんどの国で10月からの下げ幅の大半を取り返したのに、日本は上がったとはいえ上げ方が緩やかである。また、今年5月になってから世界中がダウントレンドになってきた。ダウントレンドになると日本の下げ方が大きいということがわかる。 この...
銅はドクターと呼ばれるコモディティだ。なんのドクターかというと景気を一番敏感に示す指標ということだ。特に中国の景気に連動すると言われる。その銅が下げだした。 上記のローソク足は銅価格、それに対して、折れ線グラフが上海総合だ。こうやって見比べてみるとその連動性がよくわかる。今年になって上昇していた銅が4月末から下げだした。右肩下がりで帯が広がっている。下降トレンドが出現しそうだ。中国の経済が再び厳しい状況になっていってることがよくわかる。 しばらく、銅の動きに注目していきたい。 ■小次郎講師指数 第1ステージ:15%、第4ステージ:80% ※小次郎講師指数とは世界40か国の平均株価をもとに第1ステージの国が何パーセント、第4ステージの国が何パーセントかを示したもの。 小次郎講師
長期下落をしていたドイツ銀行だが、今年に入ってからはコメルツ銀行との合併交渉があり、底値でもみあっていたが、5月に入りその交渉がまとまらなかったことを受けて再び下降を始めた。 昨年12月27日に付けた最安値6.678をついに下抜けた。最安値更新である。ヨーロッパを代表する銀行でドイツ最大の銀行、その銀行が破綻しかかっている。ドイツ銀行が破綻すればリーマンショック以上の影響があるなどという人もいる。 新聞ニュースを見ても、ドイツ銀行がどれくらい苦境なのかは伝わりにくい。なにしろ何年も前からピンチだったのだから。それがチャートで見るとよくわかる。1月中旬から発生していたもみあい相場を5月の中旬に下抜けた。そして、本日(5月20日)最安値更新である。ここからさらに下がっていけば断末魔と言える。ドイツ銀行の問題はユーロにも大きく影響...
気が付けばビットコインが本格的に上昇してきた。今までは下げの一時的戻しではないかと見られていたのだが、きれいな底打ち曲線となってきた。 上記はソーサー(お皿)という底打ちの典型パターンである。特に底ねり3か月という日柄の経過も重要だ。そして、このソーサーの前にもみあいが2か月続いているが、その価格帯を勢いよく突破したのが重要である。 現在、上昇が逆Cカーブの上昇となり、大循環MACDでは「のぼり竜」が出現している。相場が過熱しているのでここら辺で一度調整が入るだろう。その調整が入ったときに帯ではね返るかどうかがさらに上昇していくかどうかの第一関門である。 一時期に比べてビットコインに注目する投資家は減ってきたが、株式投資家もFX投資家も今は注目すべきだと言っておこう。一昨年の12月に19000ドルで天井を打ちそ...
昨日、カナダの平均株価「トロント総合指数」が昨年の高値を更新した。つまり史上最高値更新である。 今、市場の注目点はNYダウ、S&P500、ナスダックという米国を代表する3指数が昨年の高値を更新するかどうかである。 昨年10月から大きく下げた株価はいずれの市場も12月26日に底打ちし、今や下げ幅のほとんどを回復している。 あと少しでこれまた史上最高値更新なのだ。 ファンダメンタルズでは弱気の材料が目白押しの中、世界の指数チャートはどの国も強い。 米国の3市場が史上最高値を更新するとムードががらっと強気に変わる可能性がある。その先鞭をカナダの市場がつけた。 このチャートを見ると3年サイクルで株価が押し目を付けているのがよくわかる。比較してもらえばわかるが世界の大半の指数がこの形状である。つまり、これが現在の世界の株価サイク...
上記は原油価格と日経平均の比較チャート。原油価格は世界の代表的指標となるアメリカのWTI原油のチャート(コードCL1!)。日経平均は大阪取引所の日経225先物のチャート(コードNK2251!)。原油価格をローソク足で描き、日経225を緑色の折れ線で表示している。見比べてみよう。 過去1年間の日足チャートを掲載しているが、その連動ぶりは驚くほどだ。そして、原油価格の方が日経225の動きよりもシンプルでわかりやすい。昨年の10月に天井を付けた原油価格は12月26日まで一直線に下がり、そこで底打ちした後は一直線に上がり続けている。その間日経225は細かく上がったり下がったりしながら最終的には連動した動きになっている。ということは今後も原油価格を追いかけることがひとつの有効な手段とわかる。 TradingViewには比較チャート...
2019年3月23日午前1時の分析 上記は米国株の代表選手「アップル(AAPL)」の日足チャート。2018年の7月から2019年3月23日まで表示している。 米国株は総じて動きがわかりやすくトレンドが出やすい。第1ステージがから順に正順で推移しているのがわかると思うが、 このようにきれいな動きをしているときが一番取りやすい状態である。 日本の証券会社には米国株の空売りが出来るところがないが、もし、空売りも出来たなら、買いも売りも取りやすいだろう。 チャートの下部に表示されている大マク(大循環MACD)の構造を解説したい。 MACD1、MACD2、MACD3とパラメーターの違う3つのMACDを表示している。 MACD1=5日EMA-20日EMA MACD2=5日EMA-40日EMA MACD3=20日EMA-4...
3月6日18時分析 昨年の2月から長期にわたって下げ続けてきた中国の平均株価「上海総合」がついに底打ちのチャート形状になった。 1月4日からの上昇となっているが、底打ちから約2か月、押し目らしい押し目もない力強い上昇となっている。10月からの世界の株価の下落の一番の要因は中国経済への不安によるものだったので、中国が底を打ったことは非常に心強い。 しかし、注意すべきことは戻りのスピードが速すぎる。それが唯一気になる。下落トレンド時の角度と、現在の上昇トレンドの角度を比較すると、現在の上昇がいかに急角度かがよくわかる。ということは、ここら辺で押しを迎える時期である。その押しが帯で跳ね返されるかどうかがポイントだ。帯で跳ね返されれば、さらに上昇が続くトレンドとなり、帯を短期移動平均線が下抜けていけば、再度の下落トレンド...