米債金利の上昇はまだ続くか?なぜ上昇しているのか?チャートは週足です。
10年債の利回りが最近の高値を更新して、2007年以来の高値をも更新しました。
2年債は白の線が高値ベースでの直近の高値で、まだ超えられていませんが超えそうな勢いで上昇しています。
FRBのターミナルレートがあと一段階の利上げがあるかというところが見えているのにも関わらず利回りが上昇している要因は何なのか、取り上げたいと思います。
最近噂されているのが、中国当局による米債の売却です。
各国では外貨準備という政府や中央銀行が預金や証券、金などで保有する外貨建て資産を保有しています。目的としては、対外債務の返済や緊急事態における最低限の物資輸入に備えるほか、為替介入により外国為替相場の安定を図るときに使われるために準備しておく資金です。
先週中国当局が大きな元買いドル売りの為替介入を行い、その資源を確保するため外貨準備として保有していた米債を売却しているのではないかと言う内容です。
これについて為替介入も含め真偽は確認されておらずあくまで噂になっているのですが、一部のアナリストは中国による米債の売却は市場に影響に与えるほどの量をやることは考えづらく、かなり前から少しずつ売却しているので違うのでは、などの意見もあり、直近の米債の売りの要因は実のところは分かっていません。
アメリカの財務相が海外投資家の米国債保有状況のデータを2か月遅れで公表しており、8月のデータは10月に公表されます。それを見ない限りは分からないという結論になります。
ただ、白い線で引いた最近の高値を更新しているあたり、金利の上昇のトレンドになってきていると見ることが出来るかと思います。そうなればドルが上がりやすくなります。
また米株も下げてきており、このあたりの動きは注視していきたいと思っております。