サポート方向には移動平均線が、トレンド方向には乖離率が抵抗帯のように機能する移動平均線についてこれまで多くの教育投稿を行なってきました。
私が発見した、価格感応度の高い移動平均線をどの時間足にも表示すれば、ラインを引かなくてもかなりの抵抗帯を認識し、そこからの反転を捉える事が可能になります。
そして移動平均線の次は、乖離率です。
移動平均線が無い側、トレンド方向への価格の動きがどこで反転するのか、を察知するためには移動平均線からの乖離率に注目すると、理解できます。
と言っても、どの移動平均線からどれだけ乖離したら反転するのか、を導き出すのは大変な苦労が伴います。
銘柄、時間軸によって変化する乖離率を研究し、最適なバンド幅を表示させる必要があります。
そんな扱いにくい乖離率ですが、諦めず研究すると、このチャートのように、反応してくれるバンドを表示できます。
トレンド方向にもトレンドとは反対方向にも、乖離率、移動平均線によるラインが、抵抗帯として表示できると、
価格が上がっても下がっても反転する可能性がある場所が推測しやすくなるため、トレード成績は格段に上がります。
トレンド分析
移動平均線から見たドル円の抵抗帯抜け具合について移動平均線による抵抗を抜けてしまうと値動きが軽くなる性質はご存知でしょうか。
平均値を基準に、ここまで戻ってきたなら逆ばってやろう、という考え方の投資家が、現在のトレンドとは逆方向に仕掛けてくることから、
移動平均線に回帰したものは直近のトレンド方向に動きにくくなります。
しかしそれを抜けてしまうと、それまでとは反対に、抜けた方向からその移動平均線に戻ってくる動きに対し、今度はその移動平均線で支えるようになります。
このことから、主要な移動平均線を全部抜けしてしまうと、トレンド方向に価格が進んで行きやすくなるわけです。
では、そういう観点で、ドル円の現在のチャートを眺めてみましょう。
この4時間足チャートに表示している移動平均線には、例えば比較的期間が長い、赤色の1年移動平均線が含まれていますが、
1年EMAとSMAの間を色塗りする特殊なインジケーターを用いています。
現在価格は黄緑6ヶ月EMAを抜けていこうとする動きに見えます。EMAだけを見ていると、ここさえ抜ければ移動平均線的には青天井に見えてしまう場面ですが、SMAも同時に見てみると、
実はまだ赤1年SMAが上に残っていて、黄緑6ヶ月EMAをしっかり上抜けてきても、まだ邪魔をする移動平均線が上に存在するのがわかると思います。
よってドル円は現在の鈍い上昇の動きがもうしばらく継続する可能性があることを示唆しています。
参考に、EMAだけを表示したチャートをアイデア更新欄に貼っておきますので、比較してみて下さい。