ダウと10年債利回りの相関変化FRBによる利上げが加速するとの思惑から10年再利回りの上昇が止まりません。
為替はドルが強く、特に金融緩和継続の日本の通貨とのペア、ドル円の上昇は月足高値に迫っても止まらないかもしれない様相です。
一方、株式市場はこの10年債利回り上昇に対し、ある程度までは好感していましたが、金利上昇を嫌気し始めており、
特に借入が多い新興企業が組み込まれているナスダックの下落が目立ち始めました。
債券利回りと株価の関係は、その時々の状況により変化するので、マーケットが今どのように利回りの状況を見ているか、
為替やインデックスの反応を見たり、アナリストの分析を参考にして把握する必要があります。
コミュニティのアイデア
【ドル円】分析③ 日米金利格差チャート上段:ドル円
チャート中段:日米5年国債利回り格差(ドル円相関)
チャート下段:日米3ヶ月国債利回り格差(ドル円相関)
ドル円と日米金利格差は歴史的に相関関係が強い。
米国金利が上昇すればドル円は円安に進み、米国金利が低下すればドル円は円高に進む。
ではここでいう日米金利格差とはどの金利をみれば良いのだろうか?
結論を言うとそれは「日米5年国債利回り格差」だ。
「日米5年国債利回り格差」が最もドル円と相関関係が強いと言われている。
上記のチャートをご覧いただきたい。
中段が「日米5年国債利回り差」と「ドル円」の相関係数。
下段が「日米3ヶ月国債利回り差」と「ドル円」の相関係数を表している。
チャートを見て分かる通り、
中段チャートの5年債相関係数は「0」よりも上、つまりドル円と一定の正の相関関係があることがわかる。
対して下段チャート、3ヶ月債相関関係を見るとそこにはドル円との間に相関関係は存在しない。
3ヶ月国債の金利は直近の政策金利に近い数値となるが、つまり直近FOMCで利上げが行われた、行われなかったということはドル円トレードの参考にならないということが分かる。
米5年国債利回りは将来の金利予測をもとに価格が決まる。
将来の金利予測はどの様に確認するかというと、米政策金利FFレート先物を見れば分かる。
意外に知られていないが米政策金利FFレートは先物商品として日々マーケットで取引されている。
(商品シンボル:ZQ)
昨日2022年4月8日(金)時点、米政策金利FFレート先物「ZQ12月限月」は2.45%をつけている。
つまりこのことをFOMCに置き換えると2022年、残り6回行われるFOMCにおいて3回の0.5%利上げ、残りは0.25%の利上げをマーケットは折り込んでいることになる。
ドル円と相関関係の強い、米5年国債金利が更に上昇するにはこれ以上強い、タカ派なFOMCでの利上げが必要となってくる訳だが、そうした強い利上げの可能性はあるだろうか?
恐らく、よりタカ派な、強い利上げがFRBにより行われる可能性は十分にあるだろう。
FRBとしては、現在既に危険値に達しているインフレ率をいち早く沈静化させたいという思いがある。
その中で兎に角、早いうちに政策金利を中立金利となる2.4%あたりまで引き上げたいという考えがあるはずだ。
その場合、今後のFOMCでは
2022年5月のFOMC:0.5%利上げ
2022年6月のFOMC:0.5%利上げ
2022年7月のFOMC:0.5%利上げ
2022年9月のFOMC:0.5%利上げ
2022年11月のFOMC:0.25%利上げ(政策金利2.5%到達)
2022年12月のFOMC:0.25%利上げ(年末政策金利2.75%)
といったシナリオが考えられる。
実際にFOMCでこうした利上げが行われるかは別として、金利先物市場では一旦この水準を折り込みに向かうことが十分に想定できる。
この場合、米5年国債金利は3.0%を超える水準に達する可能性が高い。
(米5年国債金利、現時点は2.759%)
ということはまだドル円は円安の余地を残しているということだ。
但し、米5年国債金利の上昇余地も2.759% → 3.0%強程度で、前回のドル円分析②「日本経常収支」と併せて考えても精々ドル円130円あたりまでの押し上げ効果しか無いように思われる。
ここで誤解の無いように、ドル円は130円が売り時だと言いたい訳では無い。
日米金利差の観点から見ると、米5年国債3%辺りをつけた水準がドル円の売り時だという事だ。
その時、ドル円が128円なのか、130円なのか、132円なのかということは分からないし問題では無い。
話は逸れるが、今後一度のFOMCで0.75%以上の利上げが行われる可能性はあるだろうか?
FOMCでの一度に0.75%幅以上の利上げは1994年以降行われておらず、どれだけ経済に悪影響を与えるのかは未知数だ。
よって流石にFRBもそれには踏み切れず、0.75%幅の利上げは今後も無いものとして考える。
(もし0.75%以上の幅で利上げが行われる場合には投資シナリオを全て再考しなければならない。)
以上、これまで数回に渡りご説明してきたドル円のファンダメンタルズ「経常収支」「日米金利差」からは、ドル円はまだ円安の余地を残しているが、その伸び代はそれほど多く無いことが分かる。
ただ申し訳ないが、これで話は終わりでは無い。
次回5月3-4日で発表される見通しのFRBのバランスシート縮小「QT」について触れない訳にはいかない。
今週4月6日に発表されたFRB議事要旨から、5月よりQTが開始される見通しで、その規模は前回2017年の倍額規模となることが明らかとなった。
この来月以降のQTは場合によっては、国債価格の暴落を招き、米5年国債金利を4%、5%と押し上げてしまう可能性がある。
その場合にはドル円は140円、150円台が視野に入ってくるだろう。
ドル円140円、150円台が起こりうるとしたら、このQTによる米国債金利急騰がメインシナリオだろう。
少し長くなってしまったので、今後のQTに関する分析・考察はまた次回書いていきたい。
それとその前に、米政策金利FFレート先物の見方についての詳しい記事を書くかもしれない。
米政策金利FFレート先物をあなたのトレードウォッチリストに入れておくことは間違いなく役に立つ。
あなたが株式トレーダーだろうが、FXトレーダーだろうが、デイトレーダーだろうが、スイングトレーダーだろうが、日々のFFレートの動きを見ることは間違いなく参考になるだろう。
このことについても詳しい解説の投稿を行おうと思う。
尚、私の投資アイデア投稿はファンダメンタルズ分析とは、どのように行えば良いのかということをお伝え出来ればと思い執筆している。
ファンダメンタルズ分析は非常に重要だが、そのやり方はあまり知られていないように思う。
どういった観点からファンダメンタルズ分析を行えば良いのかということを学んでいただくための教材となる自負はある。
ファンダメンタルズ分析を学び、専門性を高めて欲しい。
特に、若い次世代のトレーダー育成に繋がれば嬉しい限りだ。
暫くこのトレーディングビューで投資アイデアの執筆を続けていこうと思う。
【図解】景気後退のシグナル?逆イールドとは何かこの投稿では最近ニュースで話題になっている逆イールドについて、そもそもイールドカープとはなんぞやというところから、その発生要因、経済・相場へのインパクトまで図解したいと思います。
債券の世界はこのイールドカープを始め、スティープ化やフラット化といったカタカナ用語が多く登場し、難しいと感じている人も多いと思いますので、イメージとともに理解するのがオススメです。
以下の流れで解説をしていきます。
目次
・イールドカーブとは何か?
・逆イールドとは何か?
・なぜ逆イールドが発生したのか
・なぜ逆イールドは景気後退(リセッション)のシグナルと言われるのか?
・過去に逆イールドが発生した時の動き
・イールドカーブとは何か?
イールドカーブとは横軸に国債の償還期限、縦軸に金利(利回り)をプロットしてできるラインの事です。(下図の黒の折れ線)
チャート1
イールドカーブ関連の話題が出た時は、上の図をイメージするとニュースなどで報道されている内容がわかりやすくなります。
まず国債には償還期限の短いもの(2年など)から長いもの(20年、30年など)まで様々なものがあります。
これらを横軸に償還期限、縦軸に金利としてプロットしていくと図の黒の折れ線のようなグラフができます。
これをイールドカーブと言います。
通常は償還期限の長い国債の金利が高く、短い期限の金利が低くなっており(*)、結果としてイールドカープは右肩上がりのグラフになります。これを順イールドと呼びます。順イールド=年限の長い国債の金利が年限の短い国債金利より高い状態ということですね。
(*年限が長いものはそれだけ資金が長期間固定化されるリスクがあるので投資家はより高いリターンを求めるため)
ちなみに、長い年限の国債金利と短い年限の金利差が広がっていくことを、イールドカーブのスティープ化(差が広がるので傾斜がきつくなる)、逆に縮小することをフラット化(差が縮まるので平坦になっていく)と言います。
これもよく出てくる用語なので上の図をイメージするようにするとわかりやすくなると思います。
・逆イールドとは何か?
逆イールドとは順イールドの逆、つまり、年限の短い国債金利が、年限の長い国債金利より高くなる状態のことを言います。(上の図で赤のライン)
図ではわかりやすくするために、年限が長くなるにつれて下がる表現としていますが、実際には、2年国債の金利が5年国債金利を上回るなど、一部分で金利の逆転現象が起きた場合も逆イールドと呼ぶようです。
・なぜ逆イールドが発生したのか
今回米国2年債の金利が10年国債の金利を上回る逆イールドが発生したことが、景気後退の前触れサインということでちょっとした騒ぎになっています。
では、そもそもなぜ逆イールドが発生したのでしょうか?
理由としてはFRBの積極的な金融引き締め姿勢が挙げられます。
ご存知の方も多いと思いますが、FRBは米国内で高まる歴史的インフレ圧力を抑えるために積極的な金融引き締め・利上げ姿勢を見せています。3月以降もFRB高官のタカ派発言が続いており、2022年中には全てのFOMC会合での利上げも予想されているほどです。
こうした背景もあって、年限の短い2年国債が大きく売られ、結果として2年国債金利は上昇(国債価格と金利は逆相関)し、10年債の金利を上回ったという因果関係が理由として挙げられます。
2年債が売られる理由は、年限の短い国債は中央銀行の政策金利の影響を受けやすく、FRBが積極的な利上げ姿勢を見せている中、価値が下がると思われているためです。
・なぜ逆イールドは景気後退のシグナルと言われるのか?
逆イールドとは短期国債金利が長期国債金利を上回ることでした。国債金利が変動すると銀行の貸出金利にも影響します。
つまり短期金利が長期金利を上回ることで、企業の短期借り入れコストが長期の借り入れコストを上回ることを意味するため、企業の資金調達コストが高くつき、結果として企業は設備投資を抑制しがちになります。
また、一般消費者の借り入れコストも上昇することから、個人消費も減速。経済は次第に縮小することが懸念されることになります。
・過去に逆イールドが発生した時の動き
最後に、過去に逆イールドが発生した時の相場の動きを見ていきます。
以下のチャートは、下段に米国10年国債金利と2年国債金利の差を、上段に景気のバロメーターとも言える米国株SP500の週足を表示させたものです。
逆イールドとなった場所をオレンジの丸で示しています。(青のラインが金利差ゼロ)
チャート2
2000年のタイミングでは逆イールド発生から半年後くらいに株価は下落に転じています。この時は経済危機ではありませんが、9.11もあった時期です。
2006-07年頃には逆イールド発生から約1年後ぐらいに株価が下落局面入り。2008年のリーマンショックへとつながりました。
直近の逆イールドは2019年8月。その半年後にはコロナショックが発生し、こちらも経済危機ではないものの景気が冷え込んだのは事実です。
このように直近3回の逆イールド発生タイミングとその後の動きを振り返ると、概ね逆イールド発生から1年後には景気減速期が訪れていることがわかります。
4月に入って米国企業の第1四半期決算発表が始まります。インフレが高まる中で企業業績がどのようなパフォーマンスとなっているのかは、今後の行く末を左右する大きな要素となりそうです。
【ドル円】分析② 日本経常赤字チャート上段:ドル円
チャート下段:日本経常収支(月次)
日本の足元経常赤字が円安の大きな材料となっている。
2022年1月の日本経常収支はマイナス1兆1887億円と単月で過去二番目の赤字額となった。
資源高と円安により膨らんだ貿易赤字が原因となっているが、このことが嫌気され円安が進行している。
経常赤字発表の3月8日の115円から、一気に直近125円まで、わずか1カ月足らずで実に10円も円安が進行した。
ただこの日本の経常赤字だが一時的な現象で長期化はしないと思われる。
経常収支は
・貿易収支
・サービス収支
・第一次所得収支
・第二次所得収支
の項目から構成されている。
この中で変動の大きい「貿易収支」と「第一次所得収支」の二項目を注目して見ておけば良い。
ご存知の通り「貿易収支」は資源高と円安により今後も軟調に推移することが予測される。
ただもう一つの重要項目「第一次所得収支」はこのまま円安基調が続くのであれば2022年は過去最高の黒字を記録しそうな勢いだ。
「第一次所得収支」とは何かというと、日本企業の海外子会社からの資金国内流入や、海外投資からの配当・利子受取り資金流入を表す。
前回の投稿記事「ドル円分析①」で分かったように120円を超える円安水準において日本輸出企業など実需は積極的に円を買ってくるスタンスだ。
またここ2年間で日本輸出企業の海外子会社は業績の好調から大きく内部留保を積み増しており、潤沢な円買い資金を有している。
こうした構造から円安が進めば「貿易赤字」は拡大するが「第一次所得黒字」も拡大するという図式が成り立つ。
また第一次所得黒字の増加の勢いが強く、日本の経常赤字は一時的な現象と言えそうだ。
これだけドル円のファンダメンタルズにおいて日本の経常収支が注目されるのは、過去2011年から2015年にかけての経常収支悪化局面で大きく円安が進行したという背景がある。
2011年から2015年の経常収支悪化局面では当時75円から125円まで円安が進んだ。
だが2022年ドル円は既に125円の円安水準に達している。
仮に2022年通年の経常収支が2014年並みに悪化したとしても影響は限定的で、精々130円辺りまでの円安押し上げ効果しかないであろう。
また2022年度が2014年度以上に経常収支が悪化するということは現状からは考えずらい。
——
次回は「ドル円分析③ 日米金利差」について書いていきたい。
日米金利差がドル円に与える影響は大きいが、正しくは「5年債利回り差」を参照しなければならない。
次回は、その辺りについて詳しく書いていこうと思う。
【ドル円】分析① 実需の円買い急増。チャート上段:ドル円
チャート下段:シカゴIMM先物ポジション
昨日ドル円のシカゴIMMドル円先物ポジションが発表された。
(※3月29日取引終了時点集計値)
結果、投機筋累計-102,100枚の円売り越しと円安過熱水準の目安となる-100,000枚に達した。
今回注目したいポイントは、一週間で23,600枚という大きなポジションの増減があったことだ。
一週間で23,600枚の増減はかなり大きな数字で過去を見ても上位10%以内に入る数値だ。
投機筋の23,600枚の円売り増加は、逆に実需筋の23,600枚円買い増加を意味している。
つまり直近の円安進行局面で、日本輸出企業や長期投資家といった実需筋は歴史的に見てもかなり強い円買いを実施していることが分かる。
ニュースでは「実需の円売りで円安進行」などといった報道もされているが騙されてはいけない。
ドル円120円以上の水準では実需は明らかな「円買い」スタンスだ。
投機筋の円売りポジションはいずれ円買いの反対売買が行われる。
円安を追う投機筋、気にせず円を買い続ける実需筋。
投機筋の円売りクライマックスセリングがドル円の天井となることを需給面は示唆している。
次回【ドル円分析②③】ではドル円の大きなファンダメンタルズである「日本経常収支」と「日米金利差」について書いていきたい。
尚、拙者は数ヶ月にかけてポジションを保有するポジショントレードの投資スタイルであり、投稿アイデアはそうした中期的な視点での価格分析であることをご理解いただきたい。
TradingViewで的確なアナリストを見つける方法みなさん、こんにちは!👋
先週、私たちのプラットフォームで勢いにのっている投稿者の記事を公開したところ、コミュニティから多くの素晴らしい反響をいただくことになりました。今後は毎月こうした投稿者の「コンピレーション」リストを発表していく予定ですが、今回はあなたと同じ銘柄をトレードしている人から、洞察力があり熟練した腕前をもつ投稿者を見つけ出す方法をご紹介したいと思います。
では、さっそく本題に入りましょう!
ステップ1 : お好みの取引対象のチャートを開きます。
資産の種類は問いません。また、15分以上の時間足であればどの時間足でもかまいません。 - 15分より下の時間足では投稿できないためです。
ステップ2 : コミュニティのアイデアを表示します。
右側のツールバーに移動しましょう。そして「アイデアストリーム」のタブが選択されていることを確認します。揺れている電球のアイコンです。このメニューから、一番上にある電球を選択します。これで、チャートに表示しているシンボルとその時間足で公開された全てのアイデアが表示されます!もし何も表示されない場合は、より「一般的な」シンボルや時間足を表示してみてください。AAPLやBTCUSDの日足チャートをチェックしてみるとよいでしょう。
ステップ3 : トップとボトムを制したのは誰でしょうか?
ロングとショートのアイデアを視覚的に確認することで、今後の値動きを予測するのに長けた人を簡単に特定することができるでしょう。大暴騰に最初に気がついたのは誰でしょうか?利益を得て当然だったのは誰でしょうか?
この人なら大丈夫そうだという人を見つけたら、その人の他のアイデアはどうだったかを確認してみてください!その人のプロフィールに移動して、他のアイデアもほとんど的中しているのか、それとも偶然運良く当たっただけなのかを、必ずチェックしてみましょう。
ステップ4 : その人たちをフォローしましょう!
質の高い情報フローを確立し、アイデアの考察を強化するうえで、これは実に簡単な方法です。たとえ投稿者が自分のアイデアで取引をしてうまくいかなかったとしても、トレードの練習を積む人にとっては、そのアイデアの中にプラスになるものがあるかもしれません。フォローを上手く構築していくことで、重要なトレード考察の源になることもあるのです!
ボーナスステップ5 : アイデアストリームを整理整頓しましょう。
チャート上に表示されるアイデアを、自分がフォローしている人だけに限定する方法もあります。そうすれば、その人がよく間違えているかどうかを容易に確認できるでしょう。もしそうであれば、フォローを解除して生成されるアイデアのフィードから簡単にその人を外すことができます。アイデアフィードはあなたを数で圧倒するためのものではありません。あなたの役に立つように、アイデアフィードを活用しましょう!
-チームTradingView
長短金利が逆転!? 為替や株式市場の反応を過去の歴史から読む10年債利回りと2年債利回りが逆転(逆イールド)するとリセッション(景気後退)が起こるかもしれない。
過去にそうなった時に、為替や株式市場がどの様に動いたのか、歴史を振り返るのも知識を深めるために知っておくと良いと思います。
今回のチャートは
上段:米国10年債(赤)、5年債(青)、2年債(シルバー)
下段:米国SP500(SPX)
の週足を比較して並べています。
スクロースして見てみると
2018年12月
2000年 2月
2007年 6月
に金利差がなくなったのがわかります。
2000年の2月〜の長短金利逆では12月まで逆転したままでした。
その時のマーケットの反応を見てみると
・長短金利逆転:2000年2月〜12月
・米国SPX :2000年10月から本格的に下降トレンド入
長短金利が逆転しても各マーケットへの影響はさほどない時もありますが、影響がでたときもすぐに発生するのではなくしばらくしてから下降トレンドになるケースが多いようです。
これは銀行全体が融資などのお金を貸し渋り始め、企業への影響が見えるまでにある程度時間がかかるからでしょうか。
TradingViewではチャートストを複数作成できるので、このようなチャートを保存していおくのも良いですね。
通貨強弱チャートも作れるので保存しておくと良いと思います。
より有利な価格で取引するためのテクニック 🎯みなさん、こんにちは!👋
以前、市場参加者が使用する主な3つの注文タイプ - 成行注文、指値注文、逆指値注文 - についての アイデア を投稿しました。
今週はさらに一歩進んで、これらの3つの注文の種類を使用してプロのトレーダーがより良い価格を得るために使用する高度な技術についていくつかお話ししたいと思います。🎯
テクニック 1: 成行注文の代わりにスルー指値注文を使用する 📈
これは、ほぼすべての場面においてトレーダーに人気のあるテクニックです。流動性を「取りたい」(自分で取引の主導権を握る)場合、ほとんどのケースで、指値注文を使う方が成行注文を使うよりも良い選択肢となります。スルー指値注文は、「この価格で株を買いたいが、これ以上の価格は望まない」という指値注文でありながら、その価格がベストオファーを上回っていることから、このような名前が付けられています。
例えば、もう一度AAPLのケースで考えてみましょう。Apple株のBid価格が175.01ドルで、買うことができるAsk価格のオファーが175.03ドルだとします。この時、買いのスルー指値注文は175.05ドルに置きます。このような指値注文は、ベストオファーの価格を「スルー」して超えているため、「市場性」があります。
スルー指値注文が成行注文よりも優れていることが多いのは、市場のマイクロストラクチャーに起因します。
上記のようにスルー指値注文を出せば、すべて約定しないかもしれませんが、予想よりも極端に高い金額を支払うことはないでしょう。成行注文の場合、マーケットメーカーは、注文の内、最初の100株を約定した後、他の取引所でより高い価格で残りを約定するかもしれません。
BATS取引所は、多くの大規模な取引所サーバーを収容するNY4データセンターよりもマンハッタンに近い場所にあります。これはつまり、あなたの注文は他の取引所よりも先にBATSに届く可能性があるということです。マーケットメーカーが何かに対して買いの関心があることを知っている場合、彼らは例えば最初の100株を約定し、その後より流動性の高い他の取引所にあなたの注文を流し、潜在的にオファーを上げ、不利な価格でポジションを持たされるかもしれません。
このようなことは常に起こるわけではありませんが、市場の仕組み上、このようなことが起こり得ます。プロは、このような問題を回避するために、スルー指値注文(注文価格がオファー+0.02セントなど)を使用することがよくあります。これは、逆に資産を売却する場合も同様です。
テクニック 2: 注文を動かす。 💪
面白い事実:あなたが見ている板情報は、本当の板情報ではないかもしれません。本当です!
ある証券の市場に関して言えば、指値注文には2種類あります。「ライト」オーダーと「ダーク」オーダーです。板情報を見るとき、あなたはその一部しか見ていないのです!
時には、あなたが望む価格と表示されている価格との間に隠れた注文があることもあります。スプレッドの間に注文を入れることで、ダークオーダー/ペッグ制/その他の注文などから他の方法よりも有利な価格を得ることができるのです。
さらに、スプレッドの間に注文を入れると、自分側の新しいベストプライスになります。これは、反対サイドの取引を行おうとしている人が、あなたのいる位置に来ることを促すかもしれません。これは、スプレッドが広く、動きが遅いことが多いオプション市場において、特に当てはまります。注文を動かす(注文を出して、それを移動させる)ことで、取引の反対側の表示されているベストプライスに当てるよりも、ほぼ確実に良い価格で約定されます。
約定を待っている間に動きを見逃してしまわないようにしましょう!
テクニック 3: 板情報を上手に利用する。 🧾
稀にですが、取引に精通していない市場参加者が「手の内を見せる」ことがあります。このような場合、通常、1つの大きな指値注文が、板の中で親指のように突き出ていることがあります。この人物がアグレッシブなシグナルを発し始めたら、探している資産を素晴らしい価格で獲得できるかもしれません。
例えば、次のようなことです: AAPL株を買いたいと思っていて、板情報(オーダーブック)を表示させたとします。そこで、大量の売り指値注文があり、それを約定させようとゆっくりと価格を下げていることを見つけました。このような明らかな売り圧力は、市場の最前線がクジラの求めている流動性をすべて処理するため、大きな値動きにつながる可能性があります。これは、クジラが売り尽すまでしばらく続くかもしれません。こうした場合、おそらく株価は需要のあるエリアを見つけ、注文チケットを出したときに予想していた価格よりもはるかに良い価格で取引できるでしょう。要するに、注文を出す前にこのような状況を見つければ、それを利用することには意味があるのです。
以上です!注文と板情報を使って、より有利な価格で取引するためのいくつかのヒントとコツでした。
-チームTradingView 💘
お見逃しの場合には、こちらに前回の初心者向けのアイデアがあります:
【ドル円】IMM投機ポジション、円売りにまだ過熱感は現れす。
上段:ドル円
下段:IMMドル円ポジション
本日発表されたドル円のIMM先物ポジションは「−62,300枚」という結果であった。
※3月15日(火)時点の建玉集計数値
前回からの増減は「−6,400枚」と、これだけの円安が進んだのにも関わらず円売りポジションは微増しかしていないことが分かる。
IMM先物ポジション の円売り過熱水準の目安となる「−100,000枚超」に達するにしても、早くとも後二週間以上は要するだろう。
拙者は数ヶ月単位でのトレードがメインである。
500-1000pipsを抜きに行くポジショントレードの立場としては、ドル円は良きタイミングでショートを仕掛けたいと狙っている。
現在は米ドルの「インフレ→金利先高観」がフォーカスされドル高の流れにあるが、これが「インフレ→危険通貨」とバリューの見直しが行われドル安に転じる流れが今年に起きると考えている。
ただ中期的に見てもドル円はまだ売れない。
今年の巨額貿易赤字見込み、経常収支赤字転落、IMMポジションの需給状況、円がまだ売られる材料が多すぎる。
ドル円はより一層の円安を待って、じっくりとショートエントリーを狙っていきたい。
新たに取引する株を見つける方法皆さんこんにちは!👋
同じ銘柄を見ることに飽きたことはありませんか?異なるセクターの経済について学びたいと思っていませんか?取引する資産の数を広げたいですか?
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-チームTradingView
【コラム】ヘッドライン相場との付き合い方ウクライナ・ロシア情勢は国際社会を巻き込み悪化、金融市場も神経質な相場展開が続いています。
先週末には両国間での協議の可能性が伝えられてリスクオンになる場面がある一方で、週末にはウクライナ側が協議を拒否といった報道、そして現在2月28日は協議が進行中と二転三転する状況が続いています。
今回は、このような”ヘッドライン相場”との付き合い方/振る舞い方について僕自身が心がけている点をシェアしてみたいと思います。
1. 静観する勇気
次から次へと朝令暮改のごとく新たなニュースが流れてくる場面では、値動きも荒く、少し前までは上昇していたものが全戻しという動きも珍しくありません。
そもそもテクニカル通りの動きにならないことも多いので、テクニカルトレーダーの方であれば取引を休むというのは賢明な判断と言えます。
中にはこうしたハイボラティリティ・不安定な相場が得意というツワモノの方もいらっしゃるかもしれませんが、そうでない限りはたとえ自分の鉄板パターンが来た!という場面があっても、今は非常灯が点灯している相場。グッと堪えて静観する勇気というのも大切ではないかと思います。
“まずは生き残れ、儲けるのはそれからだ”
2.リスクを抑える
上記を踏まえてそれでもポジションを取るという場合は、普段以上にリスクを抑えて取引することが重要です。
ボラティリティが高いので、普段と同じ取引ユニットで取引を行なっていると急変した時に損失が思わぬ額に膨れてしまう可能性もあります。ロットを普段の半分に抑えるなどのリスク低減の考え方も大切でしょう。
3.相場への参加継続
こういう相場では一切投資・トレードをしないという選択肢を取った場合においてもマーケットを追い続けることは、投資の実地経験を積んでいく上では貴重な経験だと思います。
やはりリアルタイムで日々のチャートの動きとその変動要因となった出来事をトレースしていくことは、次に同じような相場が来た時に肌感覚としてわかる部分も出てくるでしょうし、そうした動きを経験したということで自信もついてくることと思います。
この先10年20年と長期に渡って投資活動を行なっていきたいと考えている方であればあるほど、相場の実地経験を積むために相場には参加し続けるのが良いのかなと思います。(リスクを落としたポジションで参加、ポジションは保有しないけれどもマーケットを追い続けるetc.)
4. 事前に決めた利確·損切りポイントの厳守
これは普段も言えることですが、急変の可能性が高いからこそ、より一層このルールを厳しく守ることが大切だと思います。
ヘッドラインによって、レートが保有しているポジションの方向に一気に伸びることもありますが、そんな場合でもまだ伸びるかもしれないなどど欲を出さずに(=>逆に言えば全戻しするかもしれない)、決めた利確ポイントで手仕舞いをする、手仕舞いの方法も部分的に細かくクローズしていくといったように、とにかく守りを重視する姿勢が大切ではないかと思うのです。
5. 週末の持ち越しに要注意
スウィングトレードをしている方であれば週末にポジションを持ち越すことは珍しくないかもしれません。
ですがこうした相場では週末に出た報道で週明けに大きく窓を空けてスタートすることも考えられます。週またぎはしない、一部は持ち越しせずに必ず決済するといった対応も必要でしょう。
ほとんどの人は投資を資産を増やすために行なっていると思いますが、では今の相場がその資産を増やすという目的に最適な相場なのかどうか、「どっちなんだい?」と自身に問いかけた上で今の相場との関わり方を決断するのが良いのではないでしょうか。
相場との向き合い方を考えるきっかけになれば幸いです。
インフレ・紛争に強い企業(5713)住友金属鉱山 日足チャート
世界の株式市場はロシアのウクライナ進攻によって下落しています。
当然のことですが、戦争などが起きれば経済は大きなダメージを受けます。
それに伴い株価も下落していきます。
しかし、そんな環境でも上昇する企業もあるのです。
それは、資源関連銘柄となります。
今回のように、原油や貴金属が上昇すると株価が上昇するのです。
また、コロナショック以降、コモディティの上昇がずっと続いています。
今、世界で何が起きているかというと、インフレの芽がしっかりと育ってきているということです。
コモディティの上昇が続けば、資源を持っている企業の価値は必然的の上昇します。
今回はウクライナ進攻によってゴールドが上昇したことで注目度が上がりましたが、そもそも、今年もインフレの流れが続いておりコモディティ高が続いています。
今年のマーケットのキーワードはインフレと利上げだと思っています。
ここからの展開に注目しましょう。
チャートとしては高値更新してきましたが、その動きが本物かどうかが注目です。
そのカギは短期移動平均線と帯の関係になりますので、そこをしっかりと見ていきましょう。
注文方法の違いについて皆さんこんにちは!👋
本日は、市場に参加する際の主な3つの注文方法をご紹介し、それらがどのような役割を果たし、どのような場合に役立つのかをもう少し詳しく説明したいと思います。
準備はよろしいでしょうか?では早速始めましょう 🚀
TradingViewのプラットフォームで取引を行う際の様々な注文方法についてご説明する前に、そもそもほぼすべての市場がどのように機能しているかを理解することが重要です。
どのような市場でも、常に「ベスト・ビッド(最良買い気配)」と「ベスト・アスク(最良売り気配)」があります。 🔢
ベスト・ビッドとは、ある資産に対して誰かが支払うことを望んでいる最も高い価格であり、ベスト・アスクとは、ある資産を誰かが売ることを望んでいる最も低い価格です。
もう一度考えてみましょう。例えば、株式の場合、証券会社はある銘柄の注文をまとめたマーケットプレイス(オーダーブック)を提示します。あなたがAppleの株を買いたいとして、その株が175.50ドルで「取引されている」ことを見ました。これは何を意味しているのでしょうか?
これは、誰かがApple株を売りたいと思っている最安値は175.52ドル前後で、誰かがApple株に払いたいと思っている最高値は175.49ドル前後であることを意味します。💹
これらの市場参加者はどのようにして自分の意思を伝えているのでしょうか?それは指値注文を出すことによってです。⌛
1.) 指値注文とは、特定の価格で売買したいときに市場に出す注文の一種です。
上記のAppleの例では、Appleを買いたいけれども、175.25ドルよりも1円でも高い金額は払いたくないとします。この注文を入力して「送信」をクリックすると、注文は市場に出され、175.25ドルの価格でオーダーブックに登録されます。これで有効となり、マーケットに参加したことになります。証券会社は、注文が有効な間、その注文を約定するために必要な現金をあなたの購買力から差し引きます。
次の質問です: もし人々が指値注文を既にオーダーブックに出していた場合、どうすれば価格はあなたのところにまで届くでしょうか?🔽
これにはいくつかの方法がありますが、最も一般的なのは「成行注文」です ⌚
2.) 成行注文とは、実勢価格で資産を売買するために、市場に送信されて直ちにアクションが取られる注文のことです。
多くの人が成行注文を利用していますが、これは事実上、希望する結果のポジションを即座に得られることを保証しているからです。しかし、いったん成行注文を出すと、約定される価格をコントロールできないというデメリットがあります。瞬時に価格が変動し、希望しない価格でポジションを持つことになるかもしれません。
先ほどの例に戻りますが、AAPLを175.25ドルで買う注文が約定するのを待っている時、成行注文で支払う人は誰でも、おそらくスプレッドを越えることになります。💵
今度は、AAPL株を175.25ドルで買う注文が約定し、株価が175ドル以下で取引される場合にはポジションを解消したいとします。この場合は、逆指値注文を使います。🛑
3.) 逆指値注文は、NASDAQ/NYSEのサーバーの市場に送信する注文です。トリガー価格が設定されており、トリガー価格に達した時点で、入力した内容に基づいて指値注文または成行注文を実行します。これが、ストップリミット注文(逆指値付指値注文)とストップマーケット注文(逆指値付成行注文)です。
複雑に聞こえますが、実は思われるよりも簡単です。
もう一度、例を挙げてみましょう。AAPLの買いが175.25で約定した後、逆指値注文が174.99でヒットしたとします(株価が175を下回った場合にはクローズしたかった為)。
この逆指値注文が成行注文の場合は、価格に関わらずポジションが解消されてしまいます。単純な話ですね!✅
来週は、プロのトレーダーがより良い価格を得るために使っている注文テクニックをご紹介します。🦾
お気をつけてお過ごしください!
-チームTradingView 👀
米国の長期金利が非常に高かった頃、長期金利と株価の動きの関係は?昨日は米国の長期金利(10年債)は1.9%に上昇しましたが、
歴史的には非常に低い水準です。
長期金利と株価の関係。
米国で過去に最も長期金利が高かった頃はどうだったのか1974年〜1984年の10年間を見てみます。
1974年に株価が底打ちした時の長期金利は約8%でした。
その後7年間で過去最高の約15.7%!!に上昇していますL(・o・)」
しかし、その間、株価は約2.3倍になっています。
この10年間は、長期金利も株価も同じような方向に動いています。
ピークとボトムは少しずれますが。
過去の古いチャートを投稿するとどうなるのかわかりませんが
(現在に進んでしまうのか?)教材モードなら大丈夫そうなので参考までに投稿してみます。
日米の株価指数推移から今後のマーケットを予想<日本>
日経225:青
Topix:オレンジ
マザーズ:水色
<アメリカ>
ダウ:黄色
S &P:赤
ナスダック:紫
時間軸は新型コロナウィルスが流行り始め、そこから株価が底を打って回復傾向になった2020年3月末を今回の比較の起点とします。
上記の色と、チャートを見比べると大局的な傾向がつかめます。
・日本より、アメリカの方が回復傾向にある
・日本は2021年9月あたりを高値として、以降は下降トレンド入りしている
・日、米 共にハイテク株が上場する新興市場は直近、大きな下げが来ている
以上から
今後のトレンド予測として
・日本のマーケットはハイテク株がこのまま下がり続けると、日経平均、Topixも下げていく可能性
・アメリカのマーケットもハイテク市場(ナスダック)がキーとなるでしょう。今まで高値更新を続けてきましたが、直近では安値更新となってしまいました。
このまま下降トレンドに入るのか、保ち合いを経るのか、はたまた反転するのかは分かりませんが、ダウ、S &Pが未だ堅調なだけに、ナスダック市場の動向はマーケット全体にインパクトを与えると考えられます。
その意味でもナスダック市場の今後に注目したいところです。
優れたトレードプランに見られる要素トップ3みなさん、こんにちは!👋
今月は新年を迎えるにあたって、しっかりトレードプランを立てるというコンセプトをテーマに記事をお送りします。最初の投稿では長期的な成功を予測する要因について皆さんに考えていただきましたが、2回目の今回は、なぜトレードプランが大事かについて考察しています。どちらの記事も末尾のリンクからお読みいただけます 👇
さて「何」と「なぜ」の次は「どのように」というお話です。
今日は優れたトレードプランに見られるトップ3の要素をご紹介しましょう!
1️⃣ 要素1:優れたトレードプランには勝つ理由が必ず備わっている。
トレードにおいて重要なのは2つの変数、勝率とリスクリワードです。
► 勝率とは、トレードに勝つ割合のことです。勝率90%のトレーダーは10回の取引のうち9回勝つことができます。
► リスクリワードは平均的な損失に対して平均的な利益がどの程度あるのかを示しています。リスクリワードが0.5のトレーダーは利益の大きさの2倍になる損失を出しています。
これらの数字を掛け合わせると「期待値」になります。
たとえば勝率が50%(半分勝ち)で、リスクリワードが1(損失が利益と同じ)の場合は残念ながら「損益0」のトレーダーになります。
長期的に稼いでいくためには、この掛け算をプラスにすればよいのです。「損益0」のトレーダーは、リスクリワードが一定であれば勝率51%にすれば稼ぎ始めることができます。
☝🏽優れたトレードプランとしては、この「期待値」をプラス領域へと持っていくために、優位性の高い取引機会をシステマティックに探し出す工夫が必要となります。どんな方法をとるかは完全にトレーダー次第ですが、基本としては、価格変動の繰り返しパターンやファンダメンタルの観察、マクロなトレンドの見通しなど、その他様々なパターンやサイクルに根ざしたものになります。トレード戦略のアイデアが、時間を経過してもなお通用するかどうかを判断する材料として、バックテストを活用する方法もあるでしょう。
つまり、どのような形であれ、優れたトレードプランは資金をリスクにさらす前にどこに優位性があるのかを明確にしているのです。ビジネスプランなくしてビジネスを起こすことなどがあるでしょうか?
2️⃣ 要素2:優れたトレードプランにはトレーダーの感情的な特徴が必ず考慮されている。
定量化するのが極めて難しいのですが、優れたトレードプランが持つ大変重要な特徴であることには間違いありません。それはトレーダー個人の長所と短所をうまく調整する能力です。銀行やヘッジファンドの場合は監視の下で意思決定が行われるため、この点はあまり重要にはなりませんが、個人トレーダーの場合、その欠点を調整してくれる人が周りにいないのです。
やりたいことなら何でもできる! ー でも、それは責任という名の両刃の剣であって、トレードプランにはそのための用意が必要です。
つまり、取引履歴を見れば自分のどこが精神的に一番弱いのかがわかるということです。これは誰にも代わりができないことなので、自分で気づく必要があります。けれども、トレードプランから感情に伴うリスクを取り除くことで、その努力に見合った報酬を手にすることができるのです。
😱 すべての取引に恐怖は付き物です。機会損失の恐怖と資金損失の恐怖 ー どちらの恐怖が強いかを知っている必要があります。どちらが強いかを見極め、それに従ってプランを立てましょう。
ある戦略を理解して、他の人がそのやり方で儲けているからといって、あなたがそうできるようになるとは限りません。 100%の効率でも10%の確実性でしかトレードできないのならば、30%の効率でも100%の確実性を持ったトレードを実行することの方が大事です。 自分を楽にしましょう!
3️⃣ 要素3:優れたトレードプランには必ずリスクも考慮されている。
1,000ドルでも10億ドルでも、リスクを無視してしまうと金銭的にも感情的にも振れ幅が大きくなり、長い目で見て収益に大きな悪影響を及ぼすことは間違いありません。ここでは銀行、ヘッジファンド、プロップファームがリスクを大幅に削減するために使用している、簡単に実行できる仕組みをいくつかご紹介します。優れたトレードプランには必須の仕組みです。
💵 ストップアウト
読んで字のごとく、資金の一定割合を失ったら取引をストップ、ポジションを清算し、何が問題だったのかを振り返ります。問題が解決されたと確信できた時点で、ようやく市場に再び参入することが許されます。この数字は業界では一般に10%とされています。
💵 リスクの分散
たとえ複数の商品に分散している場合でも、一つだけの「賭け」に集中しすぎることがないようにする方法です。例えば、同じセクターの企業を複数保有している場合、製品やサービスが異なっていたとしても、そのパフォーマンスにはある程度の相関があるはずです。この種のリスクに対してはハードキャップを追加することで、リスクが高く過度に集中した割当を大幅に減らすことができます。
💵 ポジションによるリスク
プロのトレーダーやヘッジファンドの多くは、リスク管理のために「フリーキャピタル」という概念を用いています。「フリーキャピタル」とは、口座にある現在の資本金とストップアウト金額との間で緩衝材の役割をしている現金の額です。
例えば、ある銀行の為替トレーダーが口座のストップアウトを10%にして、1000万ドルの為替帳簿を作成していた場合、上司に呼び出されて話をするまで、実際には100万ドルしか「損失」できないことになります。この場合「フリーキャピタル」は100万ドルです。そして1回の取引につき、フリーキャピタルの1〜5%のリスクしか負わないようなポジションサイズを設定するのです。こうすれば最低20回連続で失敗しても、悪い結果を招かずに済みます。ポジションごとに「フリーキャピタル」のリスク制限を導入することで、失敗できる余地を山ほど確保することができるのです。
もちろんこのやり方だと一晩で口座の金額が2倍になることは普通はありませんが、それが目標ではありません。やはり長期にわたる収益こそが目標となります。
このポジションごとのリスクは「1R」(1リスクユニット)と呼ばれることもあります。
☝🏽どのようなものであれ、リスク管理を含めてトレードプランを立てることは、「実際に」リスク管理をするためには必要不可欠です。もしこうしたプランが書かれず実行されないとすれば、リスク管理は往々にして無視されてしまうことになるでしょう。
🙏🏽 最後までお読みいただきありがとうございました。2022年が皆様とともに記録に残る年になることを楽しみにしています。📈
もし、この記事から何かを得たのであれば、ぜひ友人とシェアしてください。そして一緒により良きトレーダーとして、2022年へと突入していきましょう!🍀
- TradingView チーム ❤️❤️