底抜けしたNYダウ(DJI)NYダウ 日足
コロナショックでの大幅安局面では、大きなショックとなった方も多かったのではないでしょうか。
また、その後の上昇も追随出来ずに、ただ見ているだけという方も多かったかもしれません。
2022年はずっと右肩下がりの展開となっていますが、この流れに乗れている方はどの程度いらっしゃるのでしょうか。
昨年、米国株高の流れに追随できなかったという方は、今年の下降する動きを見て安くなったから買っておこうとういう投資行動を取られた方も多いかもしれません。
しかし、結果はずっと右肩下がりの展開になってきています。
徐々に、米国株に投資をしていても大丈夫か?という声も聞こえてくるかもしれません。
相場は、みんなが買えば天井になり、みんなが諦めたら底を打つものです。
どこまで下がるのか、どこで底打ちをするかを確認していきたいですね。
はっきり言えることは、チャートからはここで買うのはギャンブルだということですね。
チャートの変化を捉えていきましょう。
そのカギを握るのは短期移動平均線と帯の関係ということになります。
コミュニティのアイデア
負けトレーダーになる方法みなさん、こんにちは!👋
ここ数週間、 相場環境に適応するための知識 や 適切なトレードマインドの構築 など、トレードを向上させるための最適な方法についていくつか見てきました。今日はその逆をやってみたら面白いのではないかと考えました。コミュニティのみなさんが強固でプロフェッショナルな取引方法を構築する手助けをするのではなく、どうしたら負けトレーダーになれるのかを一から考えてみましょう!というわけです。どのような属性や決断がトレードで負けを招くでしょうか?
理論的には市場は単なる確率のゲームです。トレーダーが確実に負けるようにするにはどうしたらよいのでしょうか。結論を先に言うと、簡単な行動をいくつか組み合わせるだけで負けは必然となります。
その1: リスクを定義しない 🤷🏼♂️
トレードにおいて「リスク管理」、「リスクを定義する」、「損失を定義する」などとよく言われますが、新米トレーダーにとっては、一体何を言っているのか判然としないことがあります。自分のリスクを定義する?どうやって?何について話しているのか?具体的にはどういう意味なのか?といった具合にです。
リスクを定義するとは簡単に言うと、取引や投資の判断で間違っているとしたら「どこ」なのかを突き止める作業です。
これは活発に取引を行うトレーダーにとっては、直近の安値や高値を選ぶというようなシンプルなものかもしれません。「この価格になったら手仕舞いだね。この読みは一時的なものに過ぎないし、どこまで通用するかも限られている。次に何が起こるかもわからないからね。」といったようにです。またポジショントレーダーなら「このポジションを持っているときは、どうあっても資金の10% (あるいはx%) 以上は失いたくないね。十分に吟味してエントリーしたし、10% (あるいはx%) 下落したら、理由はどうあれ自分の推測は外れてしまったことになるからね。」といったように考える人もいるでしょう。
キャッシュ・マネジメントやポートフォリオ・マネジメントの観点からは、リスク定義には、次のようなまた別の側面があります: 最悪のケースでは、総資産のうちいくらまで失う可能性があるのか?各取引のリスクは資金の50%でよいのだろうか?それとも20%?いや5%か?やっぱり1%?取引終了までに総資金のいくらまで失うことになるのか?といったことです。
負けトレーダであるためには、ポジションサイズ、各取引のストップロス設定、口座のストップロス設定について計画を持たないことが重要です。このようなやり方は一貫性がないため、大きな損失を何回か被った挙句、必ずこのゲームから永遠に叩き出される羽目になるでしょう。
その2: 大きなレバレッジをかける 🍋
その1と組み合わせて大きなレバレッジをかけるのは、お金を失うスピードを加速させる素晴らしい方法です。50%の確率で勝てる戦略は、統計的に次の100回の取引で7連敗に直面することを考えると、投資額を増やしてレバレッジをかけることは、荒波に襲われたときに確実にすべての資金を失うことができる素晴らしい方法です。また想定した損失額を超えてトレードを行うことも、このプロセスを加速させる素晴らしいやり方です。レバレッジをかけると50%、20%、10%といった具合に資金が減る一方の不利な状況に陥るだけで、やがて全てが消滅することになるからです。リスクをゼロにすることはできません。
世界で最も積極的とされるヘッジファンドが、FX取引においてさえ5~8倍を超えるレバレッジを通常使わないことを考えると、負けトレーダーの破滅を早めるには少なくとも10~20倍のレバレッジを使用する必要があるでしょう。
その3: あちこちの戦略へと飛び移る 🐰
ブルース・リーはかつてこう言ったそうです。「一度に1万回キックを練習した者は怖くないが、一つのキックを1万回練習した者は怖い。」と。
たとえ最適な戦略でなくても一つの戦略に忠実な人は、この例で言うと一つのキックを何度も何度も練習してきた人です。あちこちの戦略へと飛び移っていくトレーダーは、世の中のありとあらゆるキックを試したけれども、どれもマスターしていない人なのです。ですから確実に負けトレーダーになるには、どの戦略も習熟することなく、戦略を変え続けることが必要になります。新しい戦略や指標、取引スタイルをトレーダーの目の前に絶えずぶら下げておく必要があるのです。こうすれば、トレーダーがどんな戦略を選んだとしても、最適とは言えない取引を行ったり、市場を全体的に捉える感覚やそのニュアンスと理解を得ることができないまま、時間が無駄に過ぎていくことになります。
さらにその1とその2を組み合わせることで、トレーダーが利益を上げることはほぼ不可能になるでしょう。
以上のように、負けトレーダーになるには3つの方法があります。どれかに心当たりはありませんか?
この文章を書いた目的は、マーケットへの参加を思いとどまらせるためではなく、むしろ初心者の頃に陥りがちな悪い習慣を常に警告しておくことにあります。トレーダーとしてのキャリアを阻害し、悪い習慣を生み出すような初心者の過ちや行動を避けるためです!もしご参考になった点があれば、ぜひお知らせください。今後もトレードについての「最善の方法」をご紹介するこのような記事を作っていきたいと思います。
それでは、今週も良い一週間をお過ごしください。
- チームTradingView ❤️
ナスダックの現状と過去の暴落との比較これまでの暴落と比較してみました。
日数や下落率、出来高などを比較してみましょう。
また2週間足での移動平均線も参考に記入してみました。
100emaに支えられた過去がありますが、今回はその付近に近づいています。
フィボナッチも参考に入れています。これまでのように週足、月足レベルで転換しない歴史を繰り返すのであれば
最近の安値から最高値に引いたものを見れば良いと思いますが、とうとう転換し長期下落に入っているなら、
より長期間での安値から引いたフィボナッチも見ていく必要があります。
その場合、現在の下落が収まって上昇回帰した後、高値を切り下げて再下落を開始し、今回の下落による安値を割って
長期間大きく下げていく、ダイナミックな展開も想定する必要があります。
チャートに”N”を探せ今回の投稿では相場の動きの特徴であるN波動に焦点を当ててみたいと思います。
相場の動きはすべてN字と逆N字に分解することができます。
この視点を持つことで、複雑に見える相場の動きにも一定の秩序を見出すことができ、また波の伸びきった先でポジションを持ってしまうといったビギナーがやりがちなミスもなくすことができます。
一口にNといってもNには様々な形があるため、図解で紹介していきたいと思います。
上段左が一般的なNです。
綺麗に上昇トレンドが出ている時は高値更新が続くのでこのようなNが連続発生します。
上段中央は高値が同値になるN。別名はWトップです。
上段右は拡張するN。高値が切り上がりますが、安値も切り下がるということで、ブロードニングフォーメーションと呼ばれたりもします。エリオット波動でいう拡張フラットもこの形ですね。
下段左は今度は収縮型です。別名三角保ち合いですね。高値が切り下がる一方で、安値が切り上がる場合にこの形になります。
下段中央を見てください。
ダウ理論でいうトレンドの3フェーズ(初期・中期・後期)も図の赤で示したNの重なりと解釈することができます。
また下段右に示したエリオット波動では、相場は上昇5波と調整3波で推進していくという相場理論が提唱されていますが、これも図中に赤で示したようにNの重なりで説明することができます。
ダウ理論やエリオット波動理論以外にもウォルフ波動やハーモニックパターンなど様々な相場理論/テクニカル分析手法が存在しますが、これらもすべてNの組み合わせで成り立っています。
こうした理論はN字を様々な観点で解釈したもの、ということもできますね。
次は実際のチャートで例を見ていきたいと思います。
以下のチャートは米国株S&P500の今年に入ってからの日足です。
ローソク以外何も表示していない素チャートなので、少し時間をとってNを見つけてみてください。
このようなNが発見できましたでしょうか。
相場は複数の時間軸が何層にも重なってできているので、一つの時間軸のチャートの中に複数のNを見ることができます。
赤の大きなN字は青の小さなN字で構成されていることがわかると思います。またここですべては書ききれませんが、青のNは緑のNで構成されています。
このように、全体の形とその構成要素が同じ形状になることをフラクタル(自己相似)と言います。これも相場に良くある特徴です。
最近投資やトレードを始めたという方は、チャートからNを探すようにする、Nの動きをイメージすると相場の動きがわかりやすくなると思います。
ぜひ意識してみてください。
弱気相場について覚えておくべき4つのことみなさん、こんにちは!👋
ふぅ、なんという激動の5ヶ月だったでしょうか。あらゆる資産が煙の中に巻きこまれて、あちこちに巨大な月足のローソク足が出現しました。暗号資産のトレーダーにとっては、ビットコイン、イーサリアムをはじめとしたいくつかの暗号資産が半分またはそれ以上に下落してしまいました。S&P500は高値から13~14%の下落にとどまっていますが、この2年間のほぼすべての銘柄での大規模な強気相場は終焉し、現在は正式に弱気相場に入ったと言えるでしょう。
今回の弱気相場は、私たちのコミュニティにいる多くの人にとって初めての経験かもしれません。そこで弱気相場について覚えておくべき重要な事柄をまとめたガイドを作成し、この新しい相場状況を切り抜ける指針として役立てようと考えました。
では、さっそく本題に入りましょう!
1.) P/Lの観点からは、ボラティリティによってポジションが大きく感じます 💥
通常、弱気相場では強気相場よりも資産価格のボラティリティが高くなります。ここ20日間で各種指数は1日あたり平均約3%の動きを見せており、これは2021年における20日間移動平均の約0.9%をはるかに上回っています。資金量が同じだとすると、こうした平均レンジの拡大加速によって、P/Lの動きが米ドル換算で「普通」よりもはるかに大きくなっている可能性が高いということです。2020年3月においては、S&P500の1日の平均レンジは5%を超えていました!
P/Lはトレーダーの心理に大きな影響を与えるため、こうしたことを覚えておくのは重要なことです。プロのマネー・マネージャーやヘッジファンドの多くは、ポートフォリオが示す日々のボラティリティを目標値近くに保つため、エクスポージャーの削減を実行することによってこうした要因をコントロールしています。これを義務付けているファンドもあります。自分の取引計画に沿って何をするかは自由ですが、これは心に留めておくべき大事な想定です!通常より大きな動きを想定しておきましょう。
2.) 平均的な弱気相場は2年くらい継続します 📉
2年という数字は、主に「株式」について平均的な弱気相場がどれくらい続くかを指しています。これまでのところ、暗号資産においては平均的な弱気相場が約9ヶ月続いています。比較のために、株式で平均的な強気相場がどれくらい継続するかというと、6年以上継続します。ですので弱気相場は株式の成長期よりもずっと早く終わる傾向にありますが、記憶に残りやすくもあります。
このところ弱気相場はますます短くなってきており、2020年最後の弱気相場はたった数ヶ月しか続きませんでした。これはFRBによる相次ぐ介入が原因とする説もありますが、21世紀になって通信インフラの整備が進み、情報がいち早く織り込まれるようになったからだという説も多く唱えられています。弱気相場がますます短くなる傾向にあるのは確かですが、それでも予想以上に長く続くことも往々にしてあり得ます。状況に応じて想定を修正していきましょう!
3.) 現金もポジションです 💵
米国の現在のインフレ率は約7~10%(どの数字を見るかによりますが)と高い水準にありますが、実のところ1米ドルあたりの購買力は日々それほどの変化はありません。ところが、SPY1口の購買力は1日あたりでそれよりもずっと急な変化を見せており、最近ではその購買力が急激に失速しています。弱気相場が続く間に心に留めておきたい大事なこととしては、「生き残ることが最重要だ」ということです。吹き飛ばされてしまわないかぎり、また別の日に生きて戦うことができます。パフォーマンスに翳りが見える資産から現金に逃げることも選択肢の一つです。
これは最近の出来事ですが、主な資産クラスを見ると人々は現金に逃避しているようです。債券、株式、金、暗号資産 ― これらがすべて現金に替えられているのです。「リスクオフ」の環境下では、一般に保守的なプレーヤーは株式のようなリスク資産から、国債といった「より安全な」ものへと転向していくでしょう。しかし、FRBの利上げとインフレが進行するなかで、人々は債券で得られる3%の利回りを無視してでも現金で得られる総合的な柔軟性を優先しているようです。ヘッジのために別の選択肢を挙げるとすれば、パフォーマンスが期待よりも下回りそうな資産を空売りするか、(もし可能であれば)自分のポートフォリオでプットオプションを買うことです。オプション市場であれば、快適に睡眠できる価格を直に知ることができるでしょう。
4.) 底を拾うのは困難です 🎣
期待値がプラスになる機会を見つけるのが私たちトレーダーの仕事ですが、歴史的に見ても底を拾うのは非常に難しいものです。2020年の暴落では、多くの著名なヘッジファンドが暴落前にアンダーヘッジで、暴落後にオーバーヘッジでした。事実上、世界で最も賢い人たちが、底となる可能性が高い場所を選ぶのに失敗したのです。
時間をかけて一貫して資金を投入できる超長期戦略 (DCA) でない限りは、下降トレンドの相場で底を拾おうとするのは勝率が極めて低くなる戦略にもなりかねません。
以上、弱気相場の初心者に覚えておいてほしい4つのことでした。先に述べたように、難しい相場で最も重要なことは生き残ることです!🐻
良い週末をお過ごしください!😄
-チームTradingView
FRBのバランスシート縮小のインパクトを考える金融政策には
・量的政策(国債を買い取り、市場に資金を流す、もしくは国債を売却し、資金を吸収する)
・質的政策(政策金利を下げること、もしくは上げること)
の2種類があります。
アメリカは特にコロナショック後
質的、量的にも大規模な金融緩和政策を行ってきました。
つまり政策金利を下げ、国債を買い取ってきました。
その結果、FRBのバランスシート(B/S)はコロナ前には約4兆ドルだったものが、現在は約9兆ドルまで膨れ上がっています。
膨れ上がったB/Sを少しずつ縮小させていくことになりますが、これをQT(Quantitative Tightening)つまり量的引き締めと言います。
前回のQTでは約4兆5000億ドルを約2年かけて約6500億ドル減らし約3兆8000億ドルにしました。
ただ、前回のQTは好景気の中でのものに対して、今回のQTは景気一服もしくは景気後退の局面において、インフレを抑えにいくものとなります。S &P500をオレンジで示していますが既に下降トレンドに入った可能性もあります。
このような中でも、政策金利を上げ(質的引き締め)、QTを実施(量的引き締め)を行うということは過度なインフレを警戒しているとマーケットに知らせることが出来ます。
ただ、問題はどのようなペースでQTを行っていくかです。現在出ている情報では前回のQTより、急速に行っていく予定となっています。
ただ、あまりにも急速すぎるとマーケットのコロナ禍から回復してきている経済の資金需要を満たせないことになりますので注意が必要です。
そういう意味では
6月中旬に行われる次回のFOMCは要注目です。
トレンド転換のパターンを理解しよう(6098)リクルートホールディングス 日足
今回はトレンド転換の基本系を理解しましょう。
上昇相場が下降相場の切り替わるところが転換期となります。
それまで安定的に上昇していた相場が、突如姿を変えて上がってもそれ以上に下げる動きに変化する。
買い材料が出ても下がる。
このリクルートHDのように過去最高の決算発表が公表されても株価が大して上がらずに下降する。
やはり、株価はニュースにではなくチャートの動きが大事だなと感じさせてくれます。
いずれにせよ、トレンドが転換する時の基本を確認しましょう。
まずは、
1,上昇トレンドで天井を付けると、そこから陰線が増えます。
2,そして、次の切り返しで高値を更新出来ない。
3,そこから、今度は直近の安値を下抜けていく。
4,1~3が繰り返されていく
この高値と安値の位置をしっかりと確認するだけで、トレンドの流れが分かり変化を捉えやすくなります。
このパターンをしっかりと頭に叩き込んでおきましょう。
1.7兆円の大赤字のソフトバンクグループ(9984)ソフトバンクグループ 日足
株価のチャートとファンダメンタルズの推移の違いというのは、非常に興味深いと言わざるを得ません。
なぜなら、昨年ソフトバンクグループの最終利益はざっと5兆円という過去最高の利益だったにもかかわらず、そこから、株価は急反落していきました。
過去最高の利益というものをマーケットは決算発表のときには、株価に織り込まれていたということでしょう。
そして、決算発表が行われると、「知ったらしまい」で売られて一気に下落していきました。
次に、先日1.7兆円の大赤字の決算を発表したら、今度は株価が急反発しました。
まだ、下降トレンドの流れは変わっていませんが、大赤字の決算発表の後に株価が上昇すると動きもファンダメンタルズでは、読み取れない動きです。
なので、チャート分析に基づいて分析することが大事ですよとお伝えしておきます。
では、そのチャートを見ると、ここからは非常に重要な局面になってきていると言えます。
なぜなら、3月15日の安値(4210円)が一番底になれば、トレンド転換の可能性が浮上するからです。
一方で、底抜けすれば、反転が遠のくということになります。
ここからの動きに注目していきましょう。
円安/ドル高の恩恵を受ける日本の米国株投資家2022年に入り、米国株は大きく下落していますが、
ドル建て資産を円換算した場合の評価額は、ドル建てほど大きく下げていません。
言うまでもなくこれは円安/ドル高が進行しているためです。
円建てによる米国株インデックスファンド(為替ヘッジ無しタイプ)はこのチャートの赤ラインのようになっています。
また、マネックス、楽天、SBIなどの証券会社の外国株口座で直接ETFを買っている場合も
預け入れ資産の円換算パフォーマンスは同様になっているはずです。
米国株投資では為替変動はあまり気にせずドル建て資産を増やしていくのがもちろん一番大事ですが、
私たち日本人は最終的には日本国内で円建てで資産を現金化して使うので、
円建て換算によるパフォーマンスアップがあるとさらに良いですね。
円安ドル高のメガトレンドが続く間に、本資産である米国株の回復に期待しています。
昨日、FOMCの「真の重要点」まとめこんばんわ。
今回は昨日発表された、FOMC決定内容について「真に重要な点」をまとめて行こうと思う。
「0.5%の利上げが行われた」、「毎月950億ドル規模の資産償却が決定された」等々、表面的なことではなく、この結果がマーケットにどのような影響を与えていくかを考察していきたい。
まず、昨日発表に発表されたFOMCの最重要点は何と言っても「QT」、FRBバランスシート縮小に関する実施内容の取り決めだ。
昨日発表された「QT実施内容」の影響力を理解するために、昨日発表のQT実施内容と前回2017年に実施されたQT内容を比較し整理していきたい。
以下、いくつかの点について今年に実施されるQTと、前回2017年実施のQT内容の違いをまとめていく。
———————-
①
「今年QT」
償却最大規模:950億ドル
「2017年開始QT」
償却最大規模:500億ドル
②
「今年QT」
現時点FRBバランスシート残高:約9兆ドル
「2017年開始QT」
当時FRBバランスシート残高:約4兆5000億ドル
③
「今年QT」
バランスシートに占める月最大償却比率:
950億ドル ÷ 9兆ドル = 約10%
「2017年開始QT」
バランスシートに占める月最大償却比率:
500億ドル ÷ 4兆5000億ドル = 約11%
※今回と前回BS残高に占める償却額パーセンテージはほぼ同値である。
④
「今年QT」
月額目標、最大償却額に達する期間
6月開始 → 9月到達(4ヶ月)
475億ドル → 950億ドル
「2017年開始QT」
月額目標、最大償却額に達する期間
10月開始 → 9月到達(1年)
100億ドル → 500億ドル
―――――――-
以上が重点となる。
重点①、②、③の内容はまとめて整理できる。
まず今回のQT月額の償却目標額は950億ドル、前回QTの月額500億ドルから見ると倍額の規模である。
但し、バランスシートに占める償却割合であれば、今回と前回に大差はない。
(③の償却規模のパーセンテージを参照のこと)
重点①、②、③をまとめるとFRBの今回、月950億ドル償却目標額は前回QTと同等のパーセンテージから算出していることが伺える。
では、今回のQTに対する懸念は2017年と同等に見てよいのかというと、それは重点④から異なることが分かる。
重点④を整理すると、
前回QTは初動100億ドルから始まり、目標の月500億ドルの償却に達するまでに実に1年の歳月を掛け慎重に行われた。
対して、今回QTはわずか4ヶ月で475億ドル → 950億ドルと最大の目標償却金額に達するハイピッチの金融引き締めであり、2017年前回QTを上回る過去最大の金融引き締めとなることが浮き彫りとなる。
今回QTが果たして、各マーケットにどれほど重大な影響を与えるかは未知数である。
ではまずは、少なくとも今回よりは影響の小さかった2017年QTがどれほどの影響を債券市場に与えたのかを見ていきたい。
———
これまでのトレーディングビューへのアイデア投稿で、米国債価格とは「将来の金利予測」を元に価格が決まることをご説明した。
今回ご説明するのは、米国債価格決定のもう一つの重要な要因についてだ。
結論から言うと、今回は米国債価格決定要因「リスクプレミア(需給)」について理解してもらいたい。
米中長期(ちゅうちょう期、中国国債ではない)国債の価格は以下要因によって決まる。
米国債価格 = 「将来の金利予測」 + 「債券市場のリスクプレミア」
以下チャートをご覧いただきたい。
このチャートは前回2017年QT実施時に、どれほど米国債市場が「リスクプレミア」を要求したのかを表している。
(※算出方法:「米5年国債利回り」 − 「2019年末政策金利予測」)
このチャートから分かることは2017年10月から、まずは100億ドルの規模から前回QTが開始された訳だが、翌年2018年2月に米国債市場において大きな「リスクプレミア」の要求・上昇が起きている。
当時もマーケットの大きな関心事であった「QT」だが、米国債市場し始めるまで3-4ヶ月平穏な期間を過ごした。
このことを言語化するのであれば、以下のようにまとめられる。
※前回2017年のQTでは開始初動は平穏に終えたが、実施後3-4ヶ月後あたりから米国債市場は「QTヒステリック」を起こし債券価格下落(金利上昇)を起こした。
※当時も開始から注目されていた「QT」だが、米国債トレーダーは実施3-4ヶ月後から初めて「リスクプレミア」を要求することを思い出した。
つまり前回QT開始後、3-4ヶ月は何事も無く思えたが3-4ヶ月後、想像に容易くQTを嫌気し国債価格の下落(金利の上昇)を見せた。
と言うことが過去から分かる。
これは過去、前回2017年のQT分析から分かる、過去の分析だ。
—
話を戻そう。
今年来月、6月1日より開始されるQT規模はそのスピードにおいて前回を上回る。
(※上記の重点④)
であるならば、前回以上の「心配」をしなければならない。
ただ、向こう2-3ヶ月においてはその「心配」は不要に思える。
その理由は、まずは「前回QT」当時もマーケットは無神経に3-4ヶ月を過ごしたということだ。
当時も「QT実施」は非常に大きなテーマであったが、蓋を開ければこれ程大きなテーマをマーケットは3-4ヶ月を無視して過ごした。
(※マーケットとは意外に鈍感であり、今回QTも2-3ヶ月無神経に過ごされると思う。)
それに加え、2点暫く2-3ヶ月はマーケットを無神経に安心させる材料が昨日発表された。
その新規材料、2点は以下である。
①
一つは昨日FOMCに依る、QT開始時期が来月「6月1日」からとなったことだ。
インフレ退治を急ぐFRBとしては、昨日FOMCで今月5月からの即時QT開始も予想されていたが、そうはならなかった。
この1ヶ月の時間的猶予は大きい。
②
もう一つの要因は、同じく昨日、米財務省より発表された「米新発国債」の引き続き削減計画だ。
詳細は記事を検索していただきたいが、ざっくりとこのニュースは「100億ドル規模」の安心を米国債市場に供給する。
QTが今後4ヶ月で、475億ドル → 950億ドルに達する中、「100億ドル規模」の安心材料は債券トレーダーを十分に安心させる。
これらの要因を合わせると今後2-3ヶ月の米国債市場は安定して推移するであろう。
それに合わせ、各マーケットは一旦の平穏を取り戻すと予想する。
但し、次に今回行われるQTの影響が大きく出始めるのは、機関投資家トレーダーの夏季休暇明けになるだろう。
機関投資家債券部門のトレーダーは夏季休暇明けから、来年2023年の金利を意識し始める。
来年の金利上昇を予測し、更に米国債を売り始める可能性がある。
それに加え、今回QTの安心・無神経期間が終わりを告げ、QTによる「米国債リスクプレミア」上昇が重なる。
その時にどのような動きが予想できるかは、その時にまた投資アイデアを投稿しようと思う。
(※現時点で予想することは生産性に乏しい)
以上が今回のアイデア投稿である。
まずはこの現在、重要となっている米金利マーケットのセンチメンタルを頭に入れておくことを各々のアセットトレーダーにお勧めする。
まずはこの米金利マーケットの動向を理解した上で、前回までにお話しした「ドル円マーケット」についても、この後に投稿しようと思う。
結論から言うと「ドル円マーケット」はまずは中期(1ー3ヶ月)において調整狙いで売りだ。
プロフェッショナルなトレードのマインドセットを構築する為の3つのヒント 🎯みなさん、こんにちは!👋
今日は、プロフェッショナルなトレードのマインドセットの構築についてお話しします。このトピックは、長年にわたり数え切れないほどの書籍やトレードに関する文献で取り上げられてきましたが、TradingViewのコミュニティにとって最も重要なポイントをいくつかご紹介したいと思います。さっそくご覧ください!
1.) 確率で考えましょう 🔢
トレードや人生において最も重要な概念の一つである「期待値」について簡単に確認してみましょう。
期待値とは、ある行動を実行した場合の価値を確率で表した数値です。期待値はプラスにもマイナスにもなります。この取引は儲かるのか?仕事を変えるべきか?パートナーと結婚した方がいいのか?全ては期待値に帰結するとも言えます。さて、「期待値」を構成するものは何でしょうか?2つのことから構成されます: 「勝率」と「リターン」です。
勝率とは、全結果に対する勝ちの割合のことです。リターンは、平均的な勝ちトレードの大きさを平均的な負けトレードの大きさで割ったものです。言い換えれば、これがうまくいく確率はどのくらいか?どの程度の勝ちを得られるか?損失はどのくらいか?これらの数字を組み合わせることで、ある行動をとることに意味があるのかどうかが、より明確に理解できるようになります。
例えば、ある取引アイデアが成功する確率が50%だとします。勝てば2ドルの利益、負ければ1ドルの損失となりますが、あなたはその取引を行うべきでしょうか?
調べてみましょう。この例では、トレードを100回行ってみます。その50回でそれぞれ2ドルの勝ち、残りの50回で1ドルの負けです: ((50x2)-(50x1))。結局、合計で50ドルの利益を得ることになります。明らかに、この取引は正の期待値があります!つまり、個々の取引で損失が出たとしても、 期待値 (EV) の観点からは正しい判断をしていることになります 。
期待値の厄介な点は、勝率とリターンは約束された数字ではないということです。それらは推定値です。したがって、何かが起こる可能性を感じ取り、勝ち負けの振幅を理解することは、トレードや人生において重要なスキルです。そのためのアンテナを高くする簡単な方法は、トレードジャーナルに予測を書き留めることです。何度も繰り返すうちに、結果を推測する能力が向上するはずです。
2.) 自己認識 😵💫
トレードにおいて、すべての市場参加者の行動は常に2つの恐怖によって突き動かされています: それは、 機会損失の恐怖 と 損失を被ることへの恐怖 です。言い換えれば、恐怖と欲です。脳内の化学反応と人生経験によって、これらの恐怖のうちどちらかがより強くあなたに影響を与える可能性があります。
次のようなシナリオを考えてみましょう: ある取引を行い、そのポジションが自分の想定する方向へと動き始めました。しかしその後、資産は横ばいで推移し始めました。この場合に考えられる2つのことを見てみましょう:
a - あなたはポジションを閉じました。しかしその後、その資産は再び想定していた方向へと動き出し、価格が3倍になりました。あなたはこのさらなる動きを取り逃してしまい、わずかな利益でポジションを手仕舞うことになりました。
b - あなたはポジションを閉じませんでした。しかし資産はストップロスの位置まで戻ってしまい、結局この取引は損失になりました。
これらのシナリオのうち、どちらがあなたにとってより苦痛でしょうか?これには「正解」も「不正解」もありませんが、どちらの恐怖があなたの脳の複雑な意思決定をより強く支配しているのかを知ることは重要です。もし、あなたがFOMO (機会損失への恐れ) の傾向が強いと分かったら、勝ちトレードの最後の一滴まで搾り取れるような戦略を考えてみてください。もし、あなたが負けることを恐れる傾向があるならば、大きな損失や継続的な損失を被る可能性がより低い戦略を考えてみてください。
3.) 戦略がフィットするかは極めて重要です ✅
このコツは、前回の自己認識のコツと重なるのですが、マーケットと対話する際の一貫性の重要性を強調しています。
市場と対話する時に、明文化され、十分に理解したトレード計画を持つことは、成功への鍵です。世界最大級のヘッジファンドは、投資戦略やベストプラクティス、ビジネスプランを明確に定義しています。あなたにも必要ですよね?
とはいえ、すべてのトレードプランが同じように作られているわけではありませんし、最善のプランでさえもなかなか計画通りにはいかないものです...
トレードプランを設計する際、初心者や中級トレーダーの多くは、お金を稼ぐという側面だけに焦点を当て、どうすればエッジを得られるかを考えます。「どの戦略が一定期間で最高額の利益を得ることができるか」といったように。一般的には、バックテストやファンダメンタルのリサーチ、ビジョンなどが、収益性の高い戦略の基準を定めるのに役立つでしょう。
しかし熟練したトレーダーは、エッジを定義することよりも、 一貫性の確保 がより重要であることを知っています。
例えば、理論上、将来的に極めて効果的な取引を可能にする完璧な取引戦略を思いついたとします。そのプランでは、市場の底値を買い、市場の天井を売るための完璧な基準を示しています。初心者にとって、これはまさに聖杯です。しかし、戦略を「理解」したからといって、必ずしもその戦略を「実行」できるようになるわけではありません。
この完璧な戦略を実際に試してみて、心理的な状態により、その場の勢いで設定したルールを実行できなければ、その戦略がどれだけエッジが効いていても残念ながら意味がありません。実行できないのです。
したがって、マーケットで何が起ころうとも、自分自身が一貫して実行しようと思える戦略を見つけることが最も重要なのです。
期待値や自己認識という点では、70%の効果で40%しか正確に実行できない戦略よりも、30%の効果で100%確実に実行できる戦略の方がはるかに価値があります。
負けてストレスを感じないことが、本当の意味での柔軟性です。損失ではなく、ミスを防ぐことを中心に設計しましょう。
-
ここまでご覧いただきありがとうございました。良い日々をお過ごしください!もしこの記事で何かご参考になった部分がありましたら、以下のコメントでお知らせください。今後また、応用トレード心理学についてのシリーズを企画したいと思います。
それではまたお会いしましょう!
- チームTradingView
長期金利差からみるドル円相場左がドル円(日足)
右が長期金利(10年もの国債利回り)
青:アメリカ
オレンジ:日本
赤:アメリカー日本
を表示しています。
今回は長期金利差と為替の相関関係から相場を考えていきます。
まず大前提として為替も株式、野菜、資源などの他の"モノ"と同様、需要と供給のバランスで価格が決まります。
ドル需要が高まれば、ドルの価格が上がる(ドル高になる)ということですね。
その需要量と供給量がどのように決まるのか?までは今回は深入りしないこととします。(あまりにも記述が多くなりすぎる為。興味がある人は国際経済学の書籍を参考にされると良いかと思います。
長期金利を見ていくと
日本はじわじわと上がってきているのですが急騰はしていないのが見てとれます。
一方でアメリカは今年に入ってから急騰していますよね。
結果、アメリカ長期金利と日本長期金利の差額(赤)は上昇してきています。
これは日本国債を買うより、アメリカ国債を買う方が利回りが良いのでドル需要が高まる。
それに伴ってドル高が進行しているという流れになります。
アメリカは物価上昇に歯止めを掛ける為、金融緩和政策から引き締めへと向かっていますが、急に行うと景気後退につながりかねないので慎重に行っています。
日本は物価上昇にも関わらず、賃金への転嫁が出来ていないため、中々緩和策からの転換は難しそうです。かつ日銀の現在の立場では円安は日本経済にとってプラスというのが基本スタンスです。
よってアメリカは引き締め、日本は緩和という流れは当面の間続きそうです。
とすると為替のバランスも、円を売ってドルを買うという流れが続く、もしくは加速していく、というのが基本シナリオとなるでしょう。
移動平均線はEMAとSMA両方をチェックしなければならないビットコインは赤1年EMAだけを見ていたら、価格が上抜け支えられる動きかと思わせましたが(下のアイデア更新欄参照)
大きく反落する展開となり、予想外に感じたトレーダーも多かったのではないかと推測します。
しかし、このチャートのように、1年SMA(細い方の赤い曲線)も表示してみると、1年EMA(太い方の曲線)を超えた後、
SMAを上抜けできず反落したのがわかります。
重要な移動平均線を基準に、ここまで戻ってきたら売ってやろう、という投資家の売り圧力が移動平均線付近には待ち構えています。
よくある移動平均線の解説のように、トレンドの方向・強さを見るだけでなく、移動平均線は抵抗帯として認識する必要があります。
その売り圧力は、EMA付近にもSMA付近にも控えています。
抜け切ったかどうか、その後のリターンムーブ(リテスト、ロールリバーサルとも言う)で支えられたかどうかのチェックは、
両方について行う必要がありますね。