ファンダメンタル分析
【FXで馬】ドル円を日足で考える今週は1月相場から2月の切り替わりで大きな重要指標がてんこ盛り、まさにそれらを控えてドル円も急速にボラを低下させていた。【重要指標の結果がでどんどんブレイク必至となるだろう】世界中のトレーダーも期待していたと思われる。しかしFOMCやECBを通過しても織り込み済みなのか大きな変動は無かった。それでもドル円はジリジリと下方向を目指していたので、年初来安値のブライクが期待されたが、週末3日(金)の米雇用統計とISM非製造業の酷すぎる予想と結果の乖離・ポジティブサプライズにより米ドルの買戻しは凄まじいものとなり円も売られ、結果は元に戻されてしまった。2月2週目からも上方向で決まったとは誰も言いにくい状況である。
2/3トレードレポート〈昨日の振り返り〉
昨日の為替相場は東京タイムは横ばいでしたが、21:00からの英中銀政策金利発表と21:45からのECB政策金利発表と同時にポンドとユーロが売られました。ニューヨークタイムに入ってからはドル高・円高でした。アメリカ株とアメリカ国債昨日も上昇して終わってます
〈ファンダメンタルズ〉
21:00からの英中銀政策金利発表は予想通り0.5%利上げでした。BOEメンバー9人中7人が4%利上げを支持して2人は据え置きを表明してました。
21:45からのECBも予想通り0.5パーセント利上げをしました。その後のラガルド総裁の会見ですが、次回も0.5%利上げを確約はしましたが、その次はデータ次第と発言しました
BOEとECB総じて利上げの終着点が近づいてるのかもしれないです。
〈今日の重要な経済指標〉
今日は22:30からのアメリカ雇用統計に注目です。FED高官らも雇用には注目してると思います。
〈テクニカル分析〉
ドルストレートが節目で値動きの停滞をしております。EURUSDは1.10000、GBPUSDは1.23、AUDUSDは0.70、NZDUSDは0.65付近で停滞しております。これらをブレイクするにはユーロ・ポンド。豪ドル・キウイではなくドルがカギを握っていると思います。
〈今日のトレード戦略〉
今日のアメリカ雇用統計はおそらくトレンドにはならないと思います。というのも今マーケットはかなりリスクオンをやりたがっているのがかなり感じます。昨年はリスクオフ相場で株や債券に投資ができなかったので、ヘッジファンドもあまり利益が出ない年だったと思います。その分の反動が今来てるのかもしれないです。今年はアメリカ株やビットコインなどのリスク資産は上昇すると思いますし、それに伴ってドル安でドルストレートは上昇するとだろうと思います。特にオセアニア通貨はアメリカ株との連動が強いためAUDUSDやNZDUSDは強く上昇すると思います。ただし円に関しては不確定要素が強いと思います。今年は日銀総裁と副総裁が入れ替わる年となっており、それに伴って金融正常化するのか注目されているため、円に関してはドルと違った動きをすると思われると思います。当面クロス円やドル円は静観をしたほうがいいかもしれません。
2/2トレードレポート〈昨日の振り返り〉
昨日の為替相場はニューヨークタイムから円高・ドル安でした。昨日のFOMCでドルは一番売られました。アメリカ株・債券はFOMCで上昇しました。
〈ファンダメンタルズ〉
今回は昨日のFOMCの振り返りをしたいと思います。そのため昨日ADP雇用統計とISM製造業景況指数に関しては割愛します。
昨日アメリカ政策金利は0.25%と予想通りでした。その後のパウエル議長の会見となりました。パウエル議長はインフレ率2%に戻すことを強くコミットしました。そして記者からあと何回利上げをするかに対しては2回はすると発言しました。つまり今現在の政策金利が4.5%なので、2回利上げを行えば5%に到達は確実視されております。ターミナルレートはまだ決まってないという回答でした。マーケットはターミナルレートが4.75%と思っているのにも関わらず、あと2回利上げするのにもかかわらず、さらに年内の利下げは想定してないと発言したのにも関わらず株高・ドル安でした。おそらく今マーケットはあまりパウエル議長の発言を真に受けてないと思われます。もしくはディスインフレ(インフレ上昇が和らいでる)と発言したのを好感して株高・ドル安になった可能性もあります。
〈今日の重要な経済指標〉
今日はイギリス中央銀行のBOEとユーロECBがあります。どちらも0.5%利上げが予想されてります
〈テクニカル分析〉
FOMCを受けてのドル円ですが、下落はしたものの128円でサポートされております。ドル円は年初から128円がサポートとして機能してるようです。
〈今日のトレード戦略〉
昨日のFOMC通過して今日BOEとECBですが、ユーロやポンドは多少乱高下すると思いますが、大きなトレンドにはならないと思います。大きなトレンドになるにはアメリカのドル、そして円の動きが重要になります。アメリカのドルは基軸通貨というのは皆さんご存じだと思いますが、世界のお金の半数はアメリカのドルが占めております。ですのでドルの動きは非常に重要です。円に関してはドルと同じ動きをする性質があり円が動くとクロス円がかなり動きます。
ドル円なんですが、128円を割るには日銀の政策金利引き上げがないと割れないかと思います。ですが日銀が政策金利をしてもアメリカみたいに利上げはできないです。もしアメリカみたいに0.75%を4会合連続で行って、政策金利4.75%に引き上げでもしたら、絶対に日本は不景気になります。そう考えるといづれはドル円の上昇トレンドはまたやってくるかもしれません。ですが目先は日銀のヘッドラインが飛んできやすく、それによって円高になるので今はまだ円安ポジションは持てません。ただいづれはドル円は上昇トレンドがまたやってくるのではないかと思います
押し目買い銘柄:レーザーテック長期保有銘柄、押し目買い。
同社株の流動性は群を抜いており、売買代金は常にトップ
2月1日はその傾向が一段と強まり3500億円近い売買代金をこなした。
前日の決算発表で今期の受注高計画について従来掲げていた3000億円から、
1800億円に大幅下方修正したことで、これをネガティブ視する売りの洗礼を浴びる格好
主要顧客がインテル<INTC>、TSMC<TSM>、サムスン電子であり、中国向け比率は低く、減額は中国に絡む要因ではない。
マスクブランクス検査装置で世界シェア100%の同社にとって、中長期成長シナリオに影響を及ぼす類いの減額ではないと考える。
「今年後半以降、つまり24年6月期下期に取り返す形になるのではないかと考えている」(会社側)としている。
よって安くなれば拾って行きたい。
2/1トレードレポート〈昨日の振り返り〉
昨日の為替相場はドルと円あまり変わらずでした。アメリカ株・債券は小動きでした。
〈ファンダメンタルズ〉
10-12月期四半期雇用コスト指数(前期比)が発表されました。結果は予想より0.1%だけ低かったです。この発表時のUSDJPYは70銭下落しております。利上げ減速の思惑を強めるような結果ではないかと思います
〈今日の重要な経済指標〉
今日はFOMCに注目です。利上げ幅は0.25%で間違いはないのですが、その後のパウエル議長の会見での発言内容に注目です。
〈テクニカル分析〉
USDJPYの値動きが膠着状態が続いております。膠着状態してる時は売りと買いどちらも溜まっている状態を表しており、何かのファンダメンタルズが出てどちらかに走る動きを見せます。今回の場合だとFOMCがきっかけとなるかもしれません
〈今日のトレード戦略〉
今日はFOMC前で乱高下する恐れがあるので、ポジションに関しては新規で持つ地合いではないかと思います。もしポジションを持っているのであれば軽くしたり、全決済はしたほうがいいと思います。もし新規でポジションを持つなら明確な損切りポイントを持ったうえでポジションを持たないと、あっという間に資金をなくしますので要注意です。
今日のFOMCですがパウエル議長が利上げをあと何回行うのか、ターミナルレートがどこになるのかが焦点になるのではないかと思います。マーケットが考えるターミナルレートは4.75%となっており、今回のFOMCで0.25%を利上げしてアメリカの政策金利が4.5%になるのですが、あと1回だけで0.25%しか利上げしないとなった場合はドル安・株高に相当走ると思います。だがそんなことをすればインフレを再燃する恐れがあるので、おそらくパウエル議長がそういう発言はしてこないのではないかと思います。パウエル議長のことですので、複数回利上げすると明言して、ターミナルレートや具体的な回数は発言してこないと思います。そうしないと株高になってしまう恐れがあり、またインフレ再燃を引き起こしかねないからだと思います。皆さんもFOMCでパウエル議長がどう対応してくるかをシナリオ構築してみてはいかがでしょうか?
1/31トレードレポート〈昨日の振り返り〉
昨日の為替は東京タイムでは円が一番買われ、ロンドンタイムではユーロが一番変われ、ニューヨークタイムではドルが一番買われました。アメリカ株は下落、アメリカ債券は上昇しました。おそらく月末リバランスによる動きかと思われます
〈ファンダメンタルズ〉
昨日財界や学界の有志からなる「令和国民会議(令和臨調)」が行われました。そこでの内容が『今行っている日銀の金融緩和を見直しを図ったほうがいい』という内容と「金融政策を柔軟に動きやすくするように」という内容でした。さらに日銀が行ってきた金融緩和を『金融政策の正常化を妨げるという悪循環をもたらしている』という見解が示されました。今回の令和臨調は円高のトレンドになるきっかけになるかもしれないです
〈今日の重要な経済指標〉
22:30から発表される10-12月期四半期雇用コスト指数(前期比)が注目です。10-12月期四半期雇用コスト指数は人を雇う際のコストがどれくらいかかっているのかという経済指標ですが、コスト指数の結果が良かった場合はまだインフレが上昇を示唆をして、悪かった場合はインフレが低下を示唆するものとなっているので注目です
〈テクニカル分析〉
1/26にアメリカ株のS&P500指数が4000を上抜けしました。昨日からS&P指数が下落しておりますが、4000がサポートされるか注目です。もし4000がサポートされる場合はアメリカ株が底堅いことになると思います
〈今日のトレード戦略〉
今日は月末最終営業日となっておりますので、ロンドンフィキシングに要注意したいです。月末のロンドンフィキシングに関しては1/30のレポートに詳細を記載してるので、そちらを確認してもらえればと思います。
今マーケットでは日銀が政策転換の機運が高まっております。そのため日銀の経済指標やヘッドラインは海外勢も注目しております。去年までは日銀はずっと金融緩和を掲げて一切利上げする気配を見せず、日本の経済指標やヘッドラインも注目されなかったのですが、これから日銀の動きや日銀の政策決定会合もアメリカのFOMC並みに注目したほうがいいと思います。もちろん注目したら、すぐにチャートが動くわけではないのですが、毎日チェックすることで大きなトレンドが起きた時にすぐに対応できるようになります。
ポンドドル ポンド情勢を整理して挑むべしチャートは4時間足です。
結論から言うと今週は下落してから上昇する流れと予想しています。
ひとまず、ポンド情勢を整理していきます。
まずポンドドルはドルの動きに影響されやすいので、今週のFOMCでポンドドルは下落するのではないかと見ています。
その理由についてはドル円のアイデア投稿に投稿しているので、そちらを参照してください。
そして2日(木)にBOEの政策金利が発表されます。
前回は0.5%の利上げを行いましたが、2名の方が据え置き票に入れており、弱気な利上げとなってポンドは下落しました。
今回の政策金利は0.5%の利上げが市場コンセンサスとなっており、実際にインフレ率も10%を超えているので恐らくここは予想通りになるんじゃないかと思っています。(もし0.25%ならポンドは下落必至)
そして注目ポイントとしてはやはり投票配分はどうなるかというところです。
投票権を持っているのは9名ですが、例えば0.5%に4票、0.25%に2票、据え置きに3票、などのように多数決では0.5%に決定するけど残りの票が0.25%以下に入るとそろそろ利上げが終了するのではと市場にメッセージとして伝わってしまうことになります。
前回のベイリーBOE総裁は市場予想ほどターミナルレートは高くないというような発言も残しています。
このあたりの金利維持の水準や、QTに関しての変更がないかなどは材料になるので見逃したくないポイントにもなります。
また、今回はスーパーサーズデイと呼ばれており、四半期レポートも発表されます。
直近数回のスーパーサーズデイではGDPやインフレ率などの下方修正が続いており、今回はその見通しに修正が入るか、またどれほど入るのかが焦点になるかと思っています。
そして今年のターミナルレートが明確になってくるかなと思うので、ここはかなり重要ポイントになります。
そしてインフレ率はどのように推移していき、前回の四半期レポートの予想とどう変わるのかも見ておきたいです。
あまり期待はしていませんが、もしインフレ率やGDPが上方修正が入るとポンドにとっては良い材料となるので、ポンド買いに動くかなとは思っています。
ただしイギリスの雇用はまだまだタイトなので、インフレ上昇圧力はまだ残っているのであまり楽観視はしていません。
また、現在イギリスではストライキが起きており国内も大荒れ状態なので、あまり積極的に金融政策はとらないんじゃないかとも思っております。
よって、どちらかと売り材料が出てくる可能性の方が高いと考えているので、政策金利発表後はポンドドルは下落方向に考えています。
具体的には1.212ドル付近までは少なからず落ちてくるのではと思っています。
今晩のロンドンフィキシングの動きを見て売りから入れそうなら成行で入ろうかなと思っています。
ドル円 FOMCに向けて買い向かうかチャートは日足です。
今週は特に値動きには要注意なので、方向性もあてずっぽうのようなものになってしまうことをご了承ください。
今夜のロンドンフィキシングがどうなるのかも気になるところですが、それに関しては予想できるものではないので、今週のイベントについて考えていきます。
まず最も注目度が高いのは何といっても2月1日28時に発表されるFOMCです。
その中でも一番見ておかなければいけないのは、あと何回利上げするのか、金利政策はいつまで維持するのか(利下げ時期)です。
恐らく後者に関しては前回と同様インフレ率2%を維持できるまでと言ったアナウンスになりそうかと思うのでサプライズはないと見込んでおりますが、前者に関して市場コンセンサスとずれていた場合、ドルは大きく動く可能性があるので要注意です。
CMEのFedWatchツールによると今回と3月に0.25%を上げるところまではほぼ織り込まれていますが、その先は意見が分かれています。
5月のFOMC以降は金利政策が維持すると見ている割合が51.3%、5月も0.25%利上げすると見ている割合が40.8%となっています。
ということは、5月も利上げする(ターミナルレートが5%を超える)というようなニュアンスが伝われば、50%近くの人たちが利上げを織り込むことになるので、ドルは上昇することになります。
ですので、今回のFOMCではここがポイントになります。
ここからは私の予想なので話半分で捉えて頂ければと思いますが、現在アメリカの指標は特に雇用に関してはまだまだ強いです。
先日発表された第4四半期GDPも思ったより強い結果
先日ニック記者から出た記事でも平均賃金など労働市場がまだ強いので、インフレ率が再度上がるかもしれないといった内容だったと記憶しています。なので今回のFOMCもパウエルFRB議長は、明確なターミナルレートは提示はしないもののまだまだ景気は耐えているので上げられますよと言った強気なタカ派の姿勢なのではないかと考えています。
よってドル円は目先上昇方向を見ています。今晩のロンドンフィキシングはどう動くか予想く出来ないので、それ以降の動き次第では入ってみようかなと考えています。
230131 米国雇用状況分析今のアメリカの雇用状況はどうなっているのか、気になり始めた人も多いのではないだろうか。
昨年からリセッションすると言われ続けていまだに正式には発表されておらず、前回発表された雇用統計でも失業率は3.5%と低水準。
私自身も消費の落ち込みから近い将来失業率が増えると数カ月前から予想し始めたが、雇用が強いという記事を見るたびに半信半疑になる。
そこで勉強もかねて米国雇用状況について調査してみることにした。
米国の雇用データについてはBLS(米国労務省労働統計局)がこれでもかと言わんばかりのデータをtradingviewに提供してくれている。
なお今回の記事ではこれという結論にたどり着くことはできなかった。そのため分析というより私自身のお勉強メモとしての色合いが強くなってしまったことは先にお詫びしたい。
■問1.今は米雇用が強いと言われているが、それはどういうことか?
1段目に失業率に関係する各種人口データを並べている。
まず失業率は以下の式であらわされる。
失業率=失業者数/労働力人口(赤)=失業者数/(就業者数+失業者数)
就業者数(紫)と失業者数(水色)の定義はBLSのサイト【1】で確認できる。
※Tradingview無料会員のためリンクを張れないのが申し訳ない。
就業者数:(survey reference week中に)給与所得者として少なくとも1時間働いた人。
失業者数:①現在は就業していないが、②直近4週間で最低一度は求職活動をしている、③就業可能な者のこと。
つまるところ仮に解雇されてもすぐバイトを始めれば失業者ではなく就業者となる。
また逆に解雇された後、就活を1か月以上サボると失業者とすらカウントされなくなり、代わりに非労働力人口(青)となる。
これを踏まえると失業者は失業者というより(積極的な)求職活動者と訳された方が分かりやすいかもしれない。
(参考I)~~~
失業率は非労働力人口を加味したU6というカテゴリで見るべきだという意見もあり、多くの経済学者はU6を見ているようだ(一般の失業率はU3)【12】。
ただ図示するとつまらないことが分かる。単純にU3が上にシフトするだけである。そのため図は省略。
数学的に分母と分子に同じ数を足せば元の数より大きくなるのは自明であり、それをもって実際の失業率はもっと高いという主張に使うのだろう。
U1:15週間(3ヵ月)以上の失業者/労働力人口
U2:レイオフ等非自発的な離職で求職中の人のみ/労働力人口
U3: 全求職活動者/労働力人口
U4:(全求職活動者+求職意欲喪失者)/(労働力人口+求職意欲喪失者)
U5:(全求職活動者+縁辺労働者)/(労働力人口+縁辺労働者)
U6:(全求職活動者+縁辺労働者+経済的理由でバイトしている人)/(労働力人口+縁辺労働者)
全求職活動者=レイオフ・解雇など非自発的な離職(雇用契約期間の満了、倒産、リストラ、懲戒など含む)で求職中+自発的な離職(学校で学び直ししたい人や、起業したい人など)+働いてなかった人で求職活動を始めた人(初就活含む)
求職意欲喪失者:適当な仕事が見つからなくて職探しを諦めた人
縁辺労働者:家事や育児との兼業などで働けない人
~~~
直近では明らかに失業者数が減っている。ここには黒線のレイオフが含まれている。
最近ではGAFAMのレイオフのニュースがよく流れているが、黒線の値を見ると130万人以上の人が定常的にレイオフ・解雇されていることが分かる。
GAFAMの高々1万人規模のレイオフだけではこのグラフはびくともしないようだ。
なおこのレイオフ・解雇だけでなく求人数および採用数はBLSのJOLTSという事業所調査の結果であり、世帯調査で失業者数などを調査するCPSとは別の調査である。
文献【2】によるとJOLTSのデータはCPSのデータより小さくなるようであるため、両者の絶対値の比較はあまり信用しない方が良さそうである。そのため軸は分けている。
ただここで示している求人数が実際より小さいものだとすると、現状は失業者数に対してはるかに多くの求人が余っていることになる。
図では「(残)求人数」と表現しているのは、この求人数は「埋まっていない」求人をカウントしているためである【3】。
つまり出された求人広告に対して採用数の数だけ採用が決まり、それでも埋まらなかった残りの枠がここで表示されている求人数ということになる。
求人数は昨年3月ごろをピークとして下降し始めているが、失業者数が増えるためにはまだまだ枠が多すぎるようだ。
求人が多く余っているということは労働市場がまだまだ人手不足だということに他ならないが、なぜここまで人手不足なのだろうか?
BlackRockの調査【4】では高齢化が原因の一つだと言われている。これは2段目の労働参加率(年齢別)のグラフでそれらしい傾向を見ることができる。
なお米国での労働参加率は、BLS【1】で下記のように定義されている。日本の定義とは微妙に異なっている(参考III)。
"The labor force participation rate is calculated as: (Labor Force ÷ Civilian Noninstitutional Population) x 100."
分母のCivilian Noninstitutional Populationは上述の労働力人口と非労働力人口の和である(参考II)。
55歳以上の労働参加率に注目すると、コロナ以降に不自然に下がったまま戻っていないのが分かる。これが高齢化が原因だと言われている所以である。
この減少分は非労働力人口を不連続に上昇させている。
それに対して労働力人口全体についてはコロナ前の水準に戻っている。
これも年齢別で見ると55歳以上のベテラン勢の退職が数値的には16-19歳の人員で補われていることが分かる。
ただ普通に考えてベテラン勢の業務を十代の若者が補えるとも思えないので、スキルの観点でも求人数が増えている原因になっているのかもしれない。
(参考II)Civilian Noninstitutional Population
日本では全く使われていない言葉のようで、一般的な訳は見つからない。一部の人に「文民人口【8】」や「施設に入っていない市民人口【9】」などと訳されている。
ここでいう「施設に入っていない」とは軍や刑務所、および介護施設で介護されていないという意味であり、これらの人口が引かれている。
また年齢範囲も16歳以上としか定義されておらず、上限はない。"There is no upper age limit."と明記されている【1】。
(参考III)日本語で労働参加率を検索すると「労働参加率=労働力人口/生産年齢人口」と出てくる。
非常に紛らわしが日本でいうところの生産年齢人口はOECD定義(Working age population:15歳~64歳の人口)にならっていることが多い【5】【6】【7】。
※さらに紛らわしいことに、失業者についてはILO(国際労働機関)の定義(15歳以上)にならっている【10】。
したがって日本の定義はアメリカ定義の"Civilian Noninstitutional Population"とは似て非なるものである。
初めの問に対してまとめると、雇用が強いとはコロナ直後に増えすぎた求人がまだ未消化ということである。
ただし非労働力の増分が全く戻っていないのに「雇用が強い」という言うのは疑問が残る。
失業者数のチャートに対してこれまでほぼ逆相関(コロナ直前を除く)で動いていることを見ると、このまま求人数の減少が続けば失業者数が増え始める条件にはなりうるだろう。
ただし波形のなだらかさを鑑みると、失業者の増加が目立ち始めるのは少なくとも半年くらいは先の話となり、しばらくソフトランディングの機運が高まるかもしれない。
■問2.インフレが厳しいなら経済的に働かざるを得ない人が増えるのでは?
まずインフレがどう厳しいのかというところから確認しておく。
単純に過去水準と比べて大きいから厳しいという言い方もできるが、賃金上昇率がそれより大きければ体感的にはそれほど痛くないだろう。
3段目にインフレ率に対して賃金上昇率の方が大きいところを赤塗、小さいところを緑塗で図示している。
過去50年を振り返ってもほとんどの時期において賃金上昇率がインフレ率を上回っていることが分かる。
直近では昨年7月ごろまで赤色が目立っているが、それ以降は両数値がほぼ同水準で下降中となっている。
少し前までは家計には響きつつも働いて入ればまだ何とかなるといった状態だろうか。
しかしついに賃金上昇率も鈍って焦りが生じてきたのか、2007年くらいの水準まで下がっていた貯蓄率(濃紫)が上昇し始めている。
本格的に節約し始めたシグナルなのかもしれない。
家計目線では賃金の上昇はありがたいことだが、企業にとってはただのコストである。
日本人の感覚で人件費を考えると、人を増やすより既存の社員に多く働いてもらった方が安くなる気がするのだがどうだろうか。
調べてみると日本では残業しても25%以上しか増えないが、アメリカだと50%以上増しとなるため人を増やした方が低コストなのかもしれない。
例えば1週間に必要なワーク量を80人日とすると
従業員2人の場合:正規労働時間40h相当分x2+各種保険料等の会社負担分x2
従業員1人の場合:正規労働時間40h相当分x1+残業40h相当分(給与x1.5)+各種保険料等の会社負担分x1=正規労働時間40h相当分x2.5+各種保険料等の会社負担分x1.数倍
差 = -正規労働時間40h相当分x0.5+各種保険料等の会社負担分x0.数倍
となり、残業代分と会社負担分のどちらが多いかという話になる。
日本では残業代の増分が小さく交通費や保険料の会社負担が大きいため既存社員に多く働いてもらった方が低コストで、残業代がやたらと高く交通費も出ないアメリカでは逆なのかもしれない。
この残業代が発生するかどうかの分岐点は週平均労働時間が40hを超えるところである。
好景気の時は平均1~2h程度残業が増えているが、コロナ後にインフレが加速した2021年3月ごろから徐々に残業を減らされているようだ。
5割増し以上でもらっていた残業代も減らされれば、節約意識が高まってくるのも納得である。
ただし「ホワイトカラー・エグゼンプション」という制度があり、一部の専門職は労働時間の規定から除外される。
労働政策研究・研修機構の刊行物【11】を見るに、全労働者の約22%がホワイトカラー・エグゼンプション制度の対象となっているらしい。
とすると残り8割近くは残業代をもらえる人(ノン・エグゼンプト)ということになり大多数の企業で残業が減らされているということになる。
もし家計に余裕がないなら残業代も欲しいのではなかろうか?
もう少し家計的な余裕の有無を確認するため、4段目にパートタイム労働者のデータを示した。
それを見た理由はパートタイム労働者が大きく経済的理由・非経済的理由の2つの集合に分けられるためである【1】。
分け方は以下のようになっている。
・経済的理由(国の経済的)
slack work(経済的、技術的、自然的な理由で活動が低下した企業が、一時的に従業員の勤務時間を短縮できる制度。)
不利なビジネス環境
フルタイムの仕事が見つからない
季節的な需要減退
・非経済的理由(家計的理由)
病気やその他の健康・医療上の制限
育児問題
家族または個人的な義務
学校またはトレーニング中
退職または社会保障制度による収入の制限
フルタイム勤務が35時間未満
※このカテゴリーには、1時間から34時間働く経済的理由はあるが、フルタイム(35時間以上)で働きたくない、あるいはフルタイムで働けないという比較的少数の人々も含まれている【1】。
言葉を見る限り、経済的というのは経済循環的な理由という意味で、家計的という意味ではない模様。
子育てのために少しでもお金を賄うためのパートというのは、ややこしいことに非経済的理由にカテゴライズされらしい。
この人数がちょうど賃金‐インフレ差の逆転するあたりから再び増え始めているように見えるのは気のせいだろうか。
初めに示した就業者のグラフと比べると少しだけ様子が違うようだ。
ただしこの経済的・非経済的というくくりは電話調査でアンケートに答えることで分類される。
そのため全体の数が変わらない場合でも、アンケートで何と答えたかによってこれらはコロコロ入れ替わるので、その時々の回答者の気持ちを映しているといっても良い。
結局は全数で確認した方が安全だと思うが、全数のほうでもやはり再加速し始めているように見えなくもない。
家計が苦しくなってこれまで非労働力人口枠だった人がバイトした瞬間に就業者扱いとなる。
これは労働力人口を増やすことになり、失業者数はそのままにして失業率を押し下げる。
昨年まではこれはコロナが明けて労働市場に人が戻ってきたから良いことだとして報じられていたが、果たして本当に今の雇用は強いのだろうか?
■参考資料
【1】U.S. Bureau of Labor Statistics, "Labor Force Statistics from the Current Population Survey: Concepts and Definitions (CPS)"
【2】独立行政法人労働政策研究・研修機構, "第2章 アメリカ合衆国の状況 - 求人労働異動調査(JOLTS)の実施状況"
【3】U.S. Bureau of Labor Statistics, "Job Openings and Labor Turnover Survey: How does JOLTS define Job Openings?"
【4】BlackRock, "新たな投資のプレイブック - 2023 Global Investment Outlook"
【5】衆議院, "質問本文情報, 令和三年四月二十一日提出, 質問第一〇六号", 松原 仁
【6】日本経済新聞, "生産年齢人口とは 経済・社会保障支える", 2021年5月12日
【7】厚生労働省, "厚生労働全般"
【8】経済前提専門委員会, "第4回社会保障審議会年金部会: 諸外国における公的年金財政計算の前提としての労働力推計について",平成20年7月9日
【9】マネクリ, "米国は完全雇用を達成か!?~トランプ氏を支持した「忘れ去られた人々」~",阿部 賢介, 2017年8月1日
【10】総務省統計局, "参考(国際比較)"
【11】独立行政法人労働政策研究・研修機構, "労働政策の展望 ホワイトカラー・エグゼンプションの日本企業への適合可能性", 笹島 芳雄, 2016年4月25日
【12】Investopedia, "U-3 vs. U-6 Unemployment Rate: What's the Difference?"
1/30トレードレポート〈昨日の振り返り〉
1/27の為替相場は円が一番買われました。そのほかの通貨は横ばいで推移してました。アメリカ株は上昇でアメリカ債券は下落の1日でした
円に関しては投機筋の巻き戻しだと思います。アメリカ債券は月末リバランスによる下落ではないかと思います
〈ファンダメンタルズ〉
22:30からPCEデフレーターが発表されましたが、結果は予想と一致でした。そのあとに発表されたミシガン消費者物価指数も予想とほぼ一致した結果でした。そのためドルは横ばいな動きで終わりました
〈今日の重要な経済指標〉
今日は重要な経済指標はないのですが、今週は中銀の政策金利発表が集中してる1週間となります。まず2/1 27:30からアメリカ政策金利発表・28:30からパウエル議長の会見があります。今回のFOMCは0.25%利上げで決まりとなっており、注目点はFRBがあと何回利上げするかになってきます。おそらくパウエル議長としてはどれくらいの回数利上げするかは明言してこないのとあまりハト派な発言はしてこないのではと思います。理由としてはアメリカ株上昇してインフレが再燃をしてしまうのを避けたいからだと思います。今FRBはインフレ率を2%まで下げることを目標として動いてるのにも関わらず、もしハト派な発言をしてアメリカ株が上昇によるインフレ再燃なんて起こったら、今までやってきたことがすべて水の泡になってしまうからです。そのためパウエル議長の発言はあいまいな発言をしてくると思いますが、その中でFRBの意図をくみ取っていくしかないと思います
その次が2/2にBOE・ECBとあり、2/3にはアメリカ雇用統計となっております
〈テクニカル分析〉
USDJPYが1/19から日足レベルで127円から安値を切り上げております。FOMCをきっかけに上昇トレンドになっていくか注目です
ドルストレートに関しては方向感がない状況が続いております。おそらくFOMC待ちではないかと思われます
〈今日のトレード戦略〉
2/1にFOMCが控えておりますが、その前に月末リバランスがあります。月末リバランスで最大の山場は明日の25時ロンドンフィキシングでの乱高下に注意したいです。毎月月末のロンドンフィキシングは乱高下しており、ちょっとしたトレンドできる場合もあります。ロンドンフィキシングの数時間前あたりから動き始めます。おおよそ21~22時ぐらいだと思います。この時にトレードするのはいいと思いますが、しっかり損切りを明確にするのはもちろん。ポジションサイズをいつもより小さくして入るのがいいと思います。一番は月末リバランスは何もしないのが得策です。月末の時期はトレードしないトレーダーが多いです。理由としてはファンダメンタルズやテクニカルとは全く関係のない動きをするかです。皆さんも月末リバランスは要注意しましょう
1/27トレードレポート〈昨日の振り返り〉
為替市場
東京・ロンドンでは通貨はまちまちでしたが、ニューヨークに入ってからカナダドル高・円安でした。ドルは23:30から午前1時のロンドンフィキシングでドル高になりましたがそれ以外では横ばいでした
アメリカ株式・債券市場
アメリカ株式。債券市場は共に上昇しましたが小動きでした
〈ファンダメンタルズ〉
昨日アメリカのGDPが発表されました。GDP個人消費とコアPCEは予想より結果が悪かったのに対して、10-12月GDP速報値は予想より結果が良かったです。この結果を受けてドルはロンドンフィキシング以外は横ばいでした。
24:00から発表された新築住宅販売件数が前月比と年率換算件数共に予想より良い結果となりました。景気後退が起きるときは住宅の指標からまず悪くなるのですが、昨日の結果を受けてまだ景気後退が来てないのか、もしくは景気後退がこない状態(ソフトランディング)でインフレ率が2%まで低下するのかもしれないです。もしソフトランディングになった場合はアメリカ株には好印象を与えて上昇していきますが、反対の景気後退がきた状態(ハードランディング)が来てしまった場合はアメリカ株は下落します。
〈今日の重要な経済指標〉
今日はアメリカのPCEデフレーターとミシガン消費者物価指数に注目です。アメリカのPCEデフレーターはFED高官らが見てる経済指標となっており、PCEデフレーターと雇用統計を見て金利の動向を判断しておりますので、我々個人トレーダーも注目したほうがいいです。ミシガン消費者物価指数は今マーケットがアメリカのインフレ動向を注目しており、ミシガン消費者物価指数発表後かなりボラティリティが生まれますので注目です
〈テクニカル分析〉
EURUSDですが、1.08~1.09あたりにオプションが集中しております。そのため大きいファンダメンタルズがない限りはオプションに挟まれた値動きになりそうです
〈今日のトレード戦略〉
今日はPCEデフレーターが発表されますが、そのあとはFOMCまでイベントがない状態になるのと、月末が迫っております。月末といえば月末リバランスと言って、大口たちが資金を分散して投じてるのですが、投資資金を均等化するための作業となっております。例えばアメリカ株・アメリカ債券・日本株・日本債券を25%ずつ投資をしてるとします。今月はアメリカ株が利益が出て40%となってるが、日本株は損失が出て10%になった場合、大口たちは利益が出たアメリカ株15%を日本株に補填をして毎月この配分を均等化することを月末リバランスといいます。おそらく月末リバランスの動きは今日1/27・1/30・1/31の最終3営業日当たりで出てくると思います。この時はテクニカルやファンダメンタルズとは全く関係ない動きをしますのでこの時期はトレードをしないトレーダーもたくさんいらっしゃいます。もちろん利益を出せるのであればトレードをしてもいいと思いますが、この月末の時期はトレードを控えるのが得策かと思います
XRP/USDT 200日線を上抜け しばらくはレンジ相場入りかリップルは200日線を上抜け、一目均衡表の雲の上まで回復、2022年の11月初旬ごろまで価格を戻した。
0.5ドル前後のレジスタンが強く機能するかと思うので、このあたりを上限にしばらくは狭いレンジでの小動きを予想
サポートは0.3ドル前後を意識しながら、アルトコイン相場に資金が循環してくるようならメジャーアルトにも目を配りたい気持ち
トレンドラインを上抜けてきたが、レンジ相場入りを予測すると中間レンジで積極的には買いにくい気持ち、焦らなくても拾う場面はありそうか
ファンダを見ていくと、SECとの裁判問題は今だ明白な解決とは至らないが、すでに良い方向にも悪い方向にもある程度織り込まれているようにも感じる。
良い方向に振れた場合も一時的な急騰になりそうな気持ちはあるが、逆に悪い方向に振れた場合は多少のリスクは必要となりそう
トレード目線でいくで、BTC次第感も強いが一時的に好ファンダを期待してのロング目線、もしくは今後明白に裁判問題が解決してくるなら急騰噴き上げを狙ってのショート、どちらもリスクはありそうだが、ボラが出て短期トレーダーにはチャンスがやってくるように感じる。
1/26トレードレポート〈昨日の振り返り〉
為替市場
昨日は豪ドルが一番買われました。昨日のオーストラリアCPIの予想を上回る結果を受けて終日買われました。ドルはまちまちで円はロンドンタイムから売られました
アメリカ株式市場
昨日は3指数共陰線で終わりましたが、かなり長い下ヒゲをつけてます。
アメリカ債券市場
ほぼ上下変わらず十字線で終えました
ここ連日金融相場全体が相関してないような感じがします。こういうときは債券市場の動きが正解だったということが多いですので、こういう金融相場全体が相関取れてないときは債券市場の動向に注目しましょう
〈ファンダメンタルズ〉
昨日カナダ中銀が0.25%利上げをしましたが、次の政策金利会合では据え置きの可能性があると政策決定の声明で発表されました。カナダといえばアメリカに隣接する国で経済圏が一緒ですので、カナダが利上げ停止をするのであれば、アメリカも利上げ停止が近いと予測ができます。
〈今日の重要な経済指標〉
今日は22:30からアメリカの10-12月期四半期実質国内総生産(GDP)が発表されます。アメリカのGDPがもし予想より悪ければ景気後退が進んでると判断されて、政策金利の利上げを停止して利下げするのではとマーケットがアメリカ株式を買ったりなどしてリスクオンになるかもしれないです。もしGDPがもし予想よりよければまだ利上げをするかもしれないと、ドルが買われてリスクオフになると思われます。
〈テクニカル分析〉
USDJPYが今130円の大きめオプションを上抜けできずレジスタンス化しております。今日のGDPの結果次第では上抜けするかもしれないです
〈今日のトレード戦略〉
今日の22:30からのアメリカGDPに注目したいです。GDPの結果次第では今のドル安トレンドが反転する可能性もあるかもしれないので、今日はアメリカGDPに注目したいです。
1/25トレードレポート〈昨日の振り返り〉
為替市場
昨日は終始円高・オセアニア通貨高でドルは横ばいな動きでした。
アメリカ株式市場
アメリカ株式は一昨日とは変わって3指数すべて下落しました
アメリカ債券市場
アメリカ債券市場は上昇しました
昨日は為替と債券はリスクオンで株式市場だけが下落しました
〈ファンダメンタルズ〉
昨日は23:45に発表されたアメリカPMIが予想を上回る結果となりドルが買われましたが、その後の24:00から発表されたリッチモンド連銀製造業指数が予想より悪かったのでドルが売られて通貨の中ではドルは横ばいでした。
その後に早朝6:00に発表されたマイクロソフトの決算ですが、収益は予想よりプラスで売り上げは予想よりマイナスでした。マイクロソフトのクラウド「アジュール」の増収率が1-3月期は減速の見通しが出て株価が下落はしたましたが微々たるものです。おそらく昨日のアメリカ株の下落要因はおそらくGoogleを傘下に収めるアルファベットかと思います。グーグルはアメリカ司法省から広告権利の乱用で反トラスト法違反(独占禁止法)で提訴されました。これによりアルファベット株がアメリカ株の中で一番下落しました。
今日9:30に発表されたオーストラリアCPIが予想値より上回る結果となりました。これはオーストラリアの利上げ継続を示唆する内容で豪ドルが買われる要因となります
〈今日の重要な経済指標〉
今日は個人的に重要な経済指標はないと思います。明日は22:30からアメリカの10-12月GDPが発表が控えております。アメリカは全体の6~7割が個人消費なので、このGDP個人消費が予想より悪ければアメリカの景気後退が進んでるということになりドルは売られると思います。もしアメリカGDPが予想より良ければ景気後退は進んでおらず、アメリカのターミナルレートの引き上げの要因になるかと思います。どちらにせよ明日のアメリカGDPは注目したいと思います。
〈テクニカル分析〉
AUDUSDの0.70と週足の200週移動平均が重なっているところになっております。明日のGDPの結果次第では0.70と週足の200週移動平均を抜けるか注目です
〈今日のトレード戦略〉
今日のオーストラリアのCPIが予想値より高い結果が出たのは個人的に驚きでした。そうなるとまだまだオーストラリアは利上げをする可能性があり、豪ドルは買われることになると思います。そうなると何の通貨に対して豪ドルを買うかを考えていきたいところです。今私自身はAUDUSDロングとGBPUSDショートとあとはEURUSDロングを狙おうと思います
ドル円 GDPが好調だとドルが大きく上昇する可能性もチャートは4時間足です。
今週はマイクロソフト(昨日発表)やテスラなど続々と決算発表されます。
そして26日木曜日に第4四半期GDPの速報値が発表されます。
現在アメリカのインフレ率は順調に下落基調にあり、FRBの利上げ幅は縮小段階に入りターミナルレートをどこに置くのか、またいつから利下げを開始するのかが焦点になってきています。
そこでカギとなるのはリセッションの深さです。
FRBとして一番理想なのはインフレ率を2%に持っていきつつ、ソフトランディングつまりリセッションが軽く済むような金融政策です。
しかし、どちらかを取らないといけないとなると優先するのはインフレを抑えることです。
そして現在インフレ率が順調に低下しています。
となればリセッションの深さはどうなるのか、金利引き下げはいつからなのかがマーケットとして注目されます。
急激に景気が後退するとなると利下げ観測が強まりますし、さほど景気が悪化してこないとなると利下げ時期が遠のくことになります。
それを判断する材料の一つとして、今週は第4四半期GDP速報値が発表され注目されます。
予想値は前回より0.6%ほど低く出ているので、市場は少し弱くなるとの予想になっています。
ここが予想より高く出ると米経済はまだまだ強いと認識されるので、利下げ期待も遠のきドルは上昇します。
逆に予想より悪化した場合は、早期利下げが期待され売られます。
さてドル円ですが、直近の値動きはジリ上げですが、去年後半に最高値をつけてから大幅に下落してきており、市場では売り方向で見ている人が多いかと思います。なので、もし今回のGDPの数字が予想よりも強い数字となれば、買いの逆指値を巻き込んで大きく戻る動きも期待できます。
なので今週ドル円はノーポジですが、期待値から考えるとあまり売りから入る妙味はあまりなさそうかなと考え始めました。
GDP発表直前の値動きや発表後にポジションを取るか考えたいのが正直なところです。(笑)
テクニカル分析的に、ロングを入れる目安として黄色い丸を付けたところは、チャネルの上限、レジサポライン、200SMAが重なるポイントなので、ここをレジサポ転換して上昇する動きがあればロングで入りたいですし、レジスタンスとしてしっかりと機能していれば指標次第では売りかなと思っています。
1/24トレードレポート〈昨日の振り返り〉
昨日の為替市場
ドルは横ばい・円が主要通貨の中で一番売られ、オセアニア通貨が一番買われました。
昨日のアメリカ株市場
2日連続続伸でS&P500は4000ドルを上抜けしました
昨日のアメリカ債券市場
2日連続下落しました
昨日はリスクオンの1日だったと思います。アメリカの政策金利の利上げ停止を織り込んできてるのではと思います
〈ファンダメンタルズ〉
今日はフランス・ドイツ・ユーロ圏・イギリスのPMIが発表されました。イギリス以外は予想値に対してほぼ変わらない結果となりました。イギリスに関しては予想値より低い結果となり、イギリスPMI発表後はポンドが単独で売られました
昨日はWSJのニック・ティミラオウス記者が2/1のFOMCは0.25%利上げとさらに利上げ停止の時期も議論するという内容がツイッターでツイートされてました。これでほぼ2/1のFOMCは0.25%利上げで決まりだと思います
〈今日の重要な経済指標〉
今日は23:45からアメリカのPMIが発表されます。今はPMは注目の経済指標となっており、発表後はかなりボラティリティがあります。ポジションを持ってたら手仕舞うようにしたり、ポジションサイズを減らしたり、新規でポジションを持たないようにしたほうがいいと思います
さらに1/25の早朝6:00にマイクロソフトの決算が発表されます。マイクロソフトといえば時価総額が大きい世界的企業となっておりますが、今マイクロソフトなど有名企業の人員削減が起こっております。注目点としては決算が発表後アメリカ株がどう動くかが注目です。相場の格言でバッドイズグッドニュースがあるのですが、もし時価総額が悪ければ株が買われるのか、それともそのまま売られるのかどうなのか注目ですし、アメリカ株の影響は為替のドルにも影響が出るので、為替のドルも併せて注目です
〈テクニカル分析〉
今S&P500が4000ドルという大きな節目に到達しております。今日のアメリカPMIとマイクロソフトの決算を得て4000ドルを明確に上抜けできるかが注目です
〈今日のトレード戦略〉
2/1のFOMCはほぼ0.25%で利上げで見て問題ないかと思います。アメリカ金利のターミナルレートがどこなのかが今のマーケットの焦点になります。FRBメンバーは全員5%超えると発言してますが、マーケットは全くそう思っておりません。あのFRBメンバーで一番ハト派なブレイナード副議長でさえ金利5%超えを発言してるのにも関わらず、ドル円は133円や134円に上昇せず130円台で推移してます。もしFRBが本当に5%超えをするというヘッドラインが出た場合はドルは急速に買われて、アメリカ株も急落するかもしれないです。その場合はドル円は戻り売りを仕掛けていこうと思います。FRBがターミナルレートが5%未満で確定した場合はドルが売られアメリカ株は上昇していきリスクオンになるかもしれないです
長期保有、押し目買い銘柄:SMH【SMH】ヴァンエック・ベクトル半導体ETF
MVIS米国上場半導体25インデックスに連動する。
半導体セクターを中心に、米国で上場する時価総額および流動性の高い企業に投資。
セクター別の投資比率は、ほとんどが情報技術。
世界半導体市場と製造装置市場はともに、コロナ禍にあっても成長を続けている。
2030年には世界半導体売上高は1兆ドルへ
2022年のシリコンウエハー出荷面積の伸びは、2021年の14%から1桁台半ばにペースダウンします。
これは供給能力に制約があることが理由で、需要は旺盛です。
需給ギャップの拡大により1月から価格が大きくアップする見通しです。
半導体への追い風は2023年以降も続き、2030年には世界半導体売上高が1兆ドル、約113兆円に拡大するといわれています。
半導体は需要に供給が追い付かず足下で不足していますが、5G、デジタルトランスフォーメーション、メタバース、
そして、脱炭素へのシフトが半導体需要に拍車をかけることは間違いありません。
世界半導体市場が2030年に2倍になるという達成確度は高い。
長期保有銘柄:押し目買い SOXX【米国】SOXX(iシェアーズ PHLXセミコンダクターETF)
SOXXは米国の投資運用会社BlackRockが提供している人気ETFシリーズ「iシェアーズ」の半導体ETFです。
設定日は2001年と運用から20年ほど経過しているETF
世界半導体市場と製造装置市場はともに、コロナ禍にあっても成長を続けている。
2030年には世界半導体売上高は1兆ドルへ
2022年のシリコンウエハー出荷面積の伸びは、2021年の14%から1桁台半ばにペースダウンします。
これは供給能力に制約があることが理由で、需要は旺盛です。
需給ギャップの拡大により1月から価格が大きくアップする見通しです。
半導体への追い風は2023年以降も続き、2030年には世界半導体売上高が1兆ドル、約113兆円に拡大するといわれています。
半導体は需要に供給が追い付かず足下で不足していますが、5G、デジタルトランスフォーメーション、メタバース、
そして、脱炭素へのシフトが半導体需要に拍車をかけることは間違いありません。
世界半導体市場が2030年に2倍になるという達成確度は高い。
1/23トレードレポート〈昨日の振り返り〉
為替市場:ドル安・円安 アメリカ株:株高 アメリカ債券:債券安
先週の金曜日は連動が取れてない1日でした。もしドル安円高になれば、アメリカ株と債券は上昇してリスクオン相場になり、ドル高円高になればアメリカ株と債券は下落してリスクオフ相場になります
〈ファンダメンタルズ〉
今日ブルームバーグで日銀の議事要旨についての記事が出てから円がかなり売られました。今回の日銀の議事要旨は2022年12月のYCCを0.5%まで拡大したときの日銀政策決定会合になっております。内容はYCC0.5%拡大は政府によるものではなく、日銀メンバーから出た物という内容でした。マーケットではYCC0.5%引き上げは政府による、利上げをするための物というのがコンセンサスだったし、自分自身もそう解釈してました。ですが、今日の日銀議事要旨はサプライズでした。そのため今日は東京タイムの午後から円は売られて、ロンドンタイムでも円は売られてます。おそらくニューヨークタイムでも円売りの流れは継続すると思います。
〈今日の重要な経済指標〉
今日は特に大事な経済指標はないですが明日はフランス・ドイツ・ユーロ圏・イギリス・アメリのPMIが発表されます。このPMIは今マーケットが気にしてる景気後退(リセッション)を測るための指標となっております。予想値は各国50を下回った数字となっており、もし結果が予想を下回れば景気後退は進んでるので利上げの必要はないとなり、予想値を上回って50を超えれば、景気後退はしてなくてまだ利上げが必要となるという大事な指標となるため明日のPMIは注目です。
〈テクニカル分析〉
ドルストレートですが、EURUSDは1.09、GBPUSDは1.24、AUDUSDは0.70と節目のところまで到達しております。特にAUDUSDの0.70は過去数年にわたってレジサポラインとして機能しております。ドルストレートがそれぞれ節目を上値へブレイクしたら走る可能性があると思います。
ドル円は128円をした抜けするにあたって、日銀の金融正常化をするかどうかにかかって入りいると思います
〈今日のトレード戦略〉
今日は日銀の議事要旨でサプライズが出て終始円売りとなっております。ただこの流れが続くは疑問です。2/10あたりで発表される日銀人事があります。岸田首相は金融正常化をしたいというのが出ており、次回の日銀総裁は岸田首相の考えと同じもしくは似たような考えの人が次期日銀総裁に選出されると思います。今候補として挙がっているのは山口さんとなっております。こういう点を踏まえると今回の円売りの流れはトレンドに発展はしにくいと考えており、ドル円の場合はいい戻り売りを提供してるようなものだと思います。
総じて今の自分の相場観としてはドル円は戻り売りを狙っていきたいと考えております。ただしどこで戻り売りするかに関しては今回の日銀議事要旨のサプライズのヘッドラインで動かされる可能性があるのでどこで戻り売りするかははボラティリティ次第というところになってきます。
ドルストレートは上目線で見ておりますが、ドルストレートは節目あたりでレンジ状態なのでまだ様子見をしたいと思います。
クロス円はドル円同様ヘッドラインで踊らされる相場かと思いますので様子見をしたいと思います